どうもどうもこんにちは!塚越です。
今回も元気に秋あわせの纏めといきたいところなんですがその前に一点!
実は夏から秋にかけたこの間、私は体調不良に陥ってしまい、これに伴い一部の作品において参加の見合わせや制作の延期、或いは参加形態の変更等の状況が発生してしまいした。この場を借り、関係各位には謹んでお詫び申し上げます。
現在は回復につとめつつ、概ね通常ペースで作業の方進めております。つきましてはご覧戴く皆々様もどうか、お身体にはくれぐれもご自愛くださいませね。
さて、ではいってみましょう!
■ ゲーム
こちら、母なる星より - 日本一ソフトウェア
■ テーマソング『Cheerful Days』の作編曲及びギター演奏を担当。
歌唱:ななひら 作詞:植木直敬・らいね
日本一ソフトウェアさんより10/28発売となる百合アドベンチャーゲームです。歌唱担当のななひらさんは劇中にて、登場キャラクター「阿閉 春海(あづち はるみ)」ちゃんのcvとしてもご活躍されています。また、下段にてご紹介する楽曲『禁断の愛と魔剣 / La prière』歌唱担当のお一人である藍月なくるさんも、登場キャラクター「比企 沙織(ひき さおり」ちゃんのcvをご担当されているんですよ。皆さんご活躍でなんだかすごいですね…!
日本一さん×ななひらさんといえば、一昨年に発売された『じんるいのみなさまへ』のOP曲『PRECIOUS DAYS』があったわけなんですが、今作『Cheerful Days』はその雰囲気を踏襲しつつ、比較的素朴な楽曲として仕上げた『PRECIOUS〜』に対し、より緩急がつき、かつより大きなスケール感の伴う楽曲として纏めています。シンセ系音色の比重もちょっと増えてますね!
なお作詞者は連名となっていますがこちらは、原案となる詞を植木直敬さんが先ず書き起こし、らいねさんはそれを楽曲にマッチする形でリファインする…といったプロセスで制作を行った事によるものです。非常に印象的かつ美しいワードで全編纏められており、私としても実に頭が上がらぬ思いです。
■ 動画 / 配信
禁断の愛と魔剣 / La prière
■ 作詞・作編曲及びギター演奏を担当。
歌唱:La prière(棗いつき/藍月なくる/nayuta)
La prièreさんことらぷりの、「12ヶ月連続リリース企画」の今月(2021年10月)分がこちら。なお作詞も含め担当しているですが、原案となる物語は棗いつきさんが主に構築してくださっているとの事です。それを元に先ず楽曲を構築した上で、各展開や或いはフレーズにあう言葉をこちらで紡いでいった、という感じですね。
らぷりさんに過去ご提供した楽曲といえば『君よ』があります。この楽曲はお三方全員に、かなりの厚みを伴うコーラステイクの収録を伴うというスパルタ曲なんですが、今回もやはりその意匠を受け継いだ、関係者全員が大変な思いをする楽曲にしっかりと仕上がっています!
さて、今作は上述の物語性を楽曲に落とし込む上で、舞台音楽風の展開性をもたせています。以前もした話になりますが、そもそも私は昔ミュージカル系のお仕事(稽古ピアノ / 作編曲補佐)に従事していた経緯があり、この形は得意なんですよ。ともすればくどくなる余り一般的なリスナーを遠ざけてしまう傾向のある当該ジャンルにおいて、いかにそれを避けつつ良いところを活かすか…このへんが腕の見せ所になります。
極めて表現力及び演技力豊かに歌い上げるお三方に負けぬ様、或いはそれをより際立たせるべく、楽曲性全幅でもって盛り上げていける様なつくりを心掛けました。それだけに、完成時の"燃え尽きた感"はひとしおでしたね…!
■ 同人作品(M3-2021秋頒布)
歌唱:朝木ゆう
お初です、朝木ゆうさん!実にポップスセンス抜群の歌い手さんです。「Euphony*」というサークルさんとしては、本作は8枚目のCDとなるとの事です。今作は作編曲に加え、作詞も私が担当しています。CD全体のテーマは(アートワークからも判る通り)雪なんですが…ここは先ず、私と雪の切っても切れない関係から説明せざるを得ませんね。
何を隠そう長野在住である私、毎年雪には悩まされるばかりです。数年前の記録的積雪下では近隣の簡易車庫が破壊され、自宅もまた「これ以上降ったら潰れるぞ」という恐怖に怯えながら屋根の雪を降ろしました。それでなくとも私はバイク好きでして、しかし積雪下では乗れず悔しい思いを毎年するわけです。
そんな私が書いたこの『雪うさぎ』は、雪解け期の心情について書き上げたものなんですよ。だからですねぇ…そんな際の情景や心の趣について、きっと活き活きと描かれているはずなんです。是非お聴き戴いて、春先の気持ちを共有できたら、それはとっても嬉しいなって。
さて、前述である朝木ゆうさんの「ポップスセンス」について。今作はこれを活かすべく、部分的にブルーノート調に転ずる旋律を用いています。それが展開される中で自由に、その抜群のセンスを披露して欲しいなと。またコーラスフレーズについても同様の意匠のもとに構築していますが、ゆうさんは部分的にフレーズ末尾をフォールさせる等の表現を用いて、すごく豊かに歌い上げてくださいました。ミキシングの際、「おお」っとちょっとにやけてしまいましたよ。
歌唱:狛茉璃奈、作詞:つきふみ、編曲:irigino.
狛茉璃奈さんに楽曲をご提供するのはこれが2度目になります。今作はアルバム全体のテーマであるゴシック調の雰囲気に則った、4つ打ちビートを主体にクラシカルな旋律及び和声をアドオンした楽曲として仕上がっています。同人創作における私の"ある一面"として、昨今若干定番化してきた感のある形ですね!
なのですがなんと今作、編曲担当が私ではなくirigino.さんなんですよ。内実これは上述の体調不良によるところに端を発する布陣なのですが(璃奈さん並びにirigino.さん、お忙しい中でのご対応心より感謝します!)、完成音源を拝聴した際、「これはかなり面白いぞ…!」とガチで思いましたね。
私は作曲時のデモ制作に際し、リズム隊だけは完全なものを仕上げるんですよ。よって今回irigino.さんに編曲して戴く上でも、リズム隊のステム素材をお渡しし、それを活かして戴いているんです。これにより、編曲上においても私自身が先ず構築した、「ブレイクやキメ等、リズム隊の存在によって展開が確定する部分」が生まれます。
そしてirigino.さんはそれらを踏襲しつつ、音づくりや細部のフレージングにおいては持ち前のサウンドセンスを前面に推し出したアレンジを行うわけです。よって従来の、主旋律以外ほぼまっさらな状態から行う編曲と異なり、今回のこの形は作曲者×編曲者のハイブリッド感がものすごく強まるんですよね。イントロからしてもうそのニュアンスばっちりで…この感覚、もしかしたら以前より私ないしirigino.さんの楽曲を多く耳にしてきた方には伝わるんじゃないかな?
tr06.『小さな旅人 〜 a little wayfarer 〜』
tr09.『Apaixonado -愛の虜-』
tr10.『P.I. 〜Interim report〜』
上記すべての作編曲及びギター演奏を担当。
いずれも作詞、歌唱:後藤ハルキ
おなじみ後藤ハルキさんです。今回はなんとベストアルバムということで、2008年から2017年までの足掛け9年間に及ぶハルキさんがこの一枚に詰まっています。なんか嬉しいですね!
ハルキさんのご活動に伴い、私も多くの楽曲をご提供して参りました。何曲書いてきたんだ!?それはもう判らないくらいには。だからハルキさんにとってのベスト版は、ある一面における私にとってのベスト版でもあるんですよ。今回は4曲ご収録戴いていますが、いずれの楽曲にも私的な思い入れってやはりあるんです。感慨深いんだぜ…!
さて、そんな中でも「HEAVEN'S NIGHT - new take -」はそのタイトル通り、今回の為にリファインした音源となります。歌唱収録をはじめ、大部分を1から制作し直しています。旧音源を活かしたのは唯一ピアノ演奏データのみ、だったかな?
それに辺り以前構築したデータを掘り起こしたわけなんですが、上述のピアノ演奏データ、随分細やかに弾いているなあという感じがしました。最近はもう少し大雑把といいますか、伸ばし音を活かす様な弾き方に変わっているんですよ。この辺りはその時々の傾向だったり或いは趣味性だったりで変わる部分なんですが、いずれにせよ私的な変化を見て取れるというのは面白いなと感じましたね。
変化といえばもうひとつ、ハルキさんの歌唱表現力というのがあります。具体的にいうと旧音源と比較して、サビ等のパワー感がかなり増しましたよね。すごいなあ、進化してますね!
歌唱:Eili、作詞:悠貴
こちらもご提供は初となります。コンポーサー兼ギターリストのNosさん、そしてボーカリストのEiliさんからなる音楽サークル、「LORE」です!今作がファーストアルバムとの事です。なお二人共に米国人という事で、メールでのやり取りにおいてはお互いに時差を感じる様な面があったり等、なかなかに新鮮でしたね。
Eiliさんはソプラノボーカリストという事で、過去に歌われた楽曲においても、その美しいハイトーンボイスを遺憾なく発揮しておられました。なので今回の制作に当たっては先ずそれを活かす事を筆頭に、その上でLOREというサークルらしさであったり、或いは私らしさであったりという様な面をしっかりと織り交ぜてゆく事を目指しました。オルタナティブロック的な曲調の理由がそこにあります!
制作当初、私的に歌詞が英語想定だったんですよ。結果的に悠貴さんによる日本語詞として纏まったわけなんですが、これをEiliさんが歌う事で、通常の日本人ボーカリストが歌うそれとは異なる、ミステリアスな雰囲気に仕上がってきます。これがまた格好良くてですね、思わず水谷に聴かせましたよね。きいてよこれ!って。
水谷といえば、本楽曲は今回ご紹介する中では最も、「NanosizeMir」っぽい雰囲気の強いものになっているんですよ。具体的には『すべての晴れ上がり』とか、その辺りの楽曲ですよね。最近私がロック系の楽曲を制作する際、サビや或いはイントロのリズムパターンに(ドラムスが生系であっても)4つ打ちを用いること結構多いんです。流行りというのもあるし、勢いもでるので。ですが今回のこの曲を切欠に、私の中でオーソドクスな8ビートのリバイバルが訪れるかもしれません。つまり『すべての〜』的曲調はプログレッシブでありつつ、立ち返るべき原点でもある、かも?
歌唱:咲良ゆの、コーラス:月乃、作詞:ららい、ドラムス:nemu、
咲良ゆのさんです!ご提供は2度目になります。クレジット欄をご覧戴くと判る通り、ゆのさんのご提案のもと、今回はドラムスが生なんですよ!同人曲で生ドラな曲って、私的にはだいぶ前に中恵光城さん曲があって以来相当久しぶりなんじゃないかな??
曲調としてはこちらもオルタナティブな雰囲気が強いものの、上段『Diary〜』に対しミドルスローテンポ主体かつ曲中での展開性に富んだ、若干プログレッシブなもの。またピアノがフィーチャーされている点も異なります。今回の企画テーマは「青(碧)」という事で、なんとなく私的にそれを早期するインストという事でピアノを入れたかったんですよ。とはいえ私は鍵盤弾きですし、むしろ入っている事の方が圧倒的に多かったりするわけなんですが。
nemuさんによるドラミングにより楽曲全体的に有機的な"うねり"が加わっており、この辺りは打ち込みでは再現不可な要素なので、ミキシングに際し「やっぱ生はイイな」となりましたね〜。今のドラムスライブラリ(つまり打ち込み用のソフトウェアライブラリ)ってベタ打ちしてもある程度音がランダマイズされる様になっているんですけども、それでもなお無機的な要素ってでちゃうものなんですよ。それがむしろ良いこともあるにはありつつ、やはり生には代え難いなと。またどこかで叩いて戴きたいなあ。
ゆのさんのVoには真っ直ぐでピュアな音色(ねいろ)感があり、今回のこのテーマ性にまさにぴったりですねぇ。そして本楽曲においてはコーラス部分を月乃さんがご担当されているんですが、こちらは比較的テクニカルな風合いが伴い、双方間に絶妙なコントラストがあるなと感じます。
作詞・歌唱:セレネ(CV.小鳥遊めぐみ)
こちらもお初ですね!小鳥遊めぐみさんです。今回のこのご企画においては「アイネ」ちゃん並びに「セレネ」ちゃんの二役をお一人で演じ分けているそうで、それらのうち、私の楽曲はセレネちゃんのソロ曲となります。
こちらの楽曲はコーラス部分の多くが英語で綴られているんですが、ミキシングに際しまず驚いた事、めぐみさんは英語の発音がめちゃキレイなんですよね!話せる方なのかな?そこはかとなくネイティブっぽい印象を受けます。
曲調としては「ポップス」という要素をまさに地で行く様な、ポップソング然とした形のものですね。この形って恐らく、古くはステレオタイプなアイドルソングの体裁であったと思うんです。ところが今でいうアイドルソングといえばデジタル要素の強い形を連想し易い気がするので、今回のこの楽曲の様な曲調って、何気にかなりプリミティブですよね。ですがそれ自体の良さというのもまた普遍的もので、時にはデジタル系の楽曲を手掛ける私としても、この辺りの要素を引き出しの中に持っていることを大事にしたいなと改めて思いました。
こういった楽曲におけるエレキギターの音作りって結構難しくてですね、重すぎてもいけないし、軽すぎたらそもそも役割を成さないしという事でその中間の、絶妙なところでバランスをとる必要があるんですよ。今回もやはり如何様にするか悩んだのですが、納品時めぐみさんにギターを褒めて戴いたので私は満足ですw
んでもってそんなめぐみさんのVoは、ビブのかけ方や或いはお声の裏返し方が特徴的で、そしてとても可愛らしくかつあらゆる楽曲性にマッチしそうな表現力・包容力を有すものです。英語がキレイとは前述ですが日本語部分においても発音がはっきりとしており、めぐみさんご本人によって綴られた歌詞がとても聴き取り易いんですよね。しゃがれた声しか出ない私としては実に羨ましい事です。美しい声を保つにはどうすればいいんでしょう??
今回は以上となります。それでは宜しくです!