2022年05月06日

塚越の2022春参加作品まとめ その2(+春制作後記)

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どうもこんにちは!塚越です。皆様GWは如何お過ごしですか?私はのんびりと実家で過ごしています。まるっと1週間も滞在するのはだいぶ久しいんじゃないかな。

ということで現在いつもの画像編集ツール等が使えませんので、今回は画像作成をるなちに手伝ってもらいました。るなちありがとう!
件数は1作品のみと少ないので、あとがき的なオマケをつけておこうかと。それでは纏めましょう!




第十九回博麗神社例大祭
 (2022/05/08, 東京ビッグサイト東456ホール)あわせ

ImaginaryHolic / 天秤亭

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tr.04『上書き保存の記憶喪失』の編曲及びギター演奏を担当。
 歌唱:朱南レイ 作詞:さらっと
 原曲:アウトサイダーカクテル / 東方Project


上述の通り例大祭あわせの、東方アレンジ曲です。天秤亭さんへの楽曲提供は今回が2度めとなりますが、咲良ゆのさんが歌唱してくださった前回に対し、今回の歌唱担当は朱南レイさん。とてもはきはきとキレの良い発声と明るい声色が持ち味の歌い手さんです。

原曲となる『アウトサイダーカクテル』は、単一かつシンプルな主題をもととした、機転の利いたアレンジが魅力の楽曲です。そんな原曲が有す大きな特徴としてスラッシュビートが挙げられると思うんですが、4つ打ちダンスビート主体である今回のアレンジにおいても、その点は是非活かしたいと考えまして。なので実は楽曲後半、所謂大サビ部分にその辺りのニュアンスを仕込んでいます。

歌詞はおおまかにいうと「昨晩どうしたっけ?飲みすぎたんで思い出せない…」といったもの。非常に面白くまとまっているので是非そちらにもご注目くださいね!





■ 春制作後記

今現在も抱えている楽曲は同人商業問わず多く存在するんですが、ひとまず春あわせの同人制作が一区切りついたというところで、遅まきながらひと段落です。

このところ私の(音楽的な)調子は比較的良く、制作上のあらゆる面ににおいて、以前よりも少し見通しが利く様になった気がしています。この感覚が何に根ざすものか微妙に謎なんですが、ひとまずそういう状態にあるうちに、出来るだけのことをやっておきたいなと。

あとこの春を終えて、自らの制作環境において(物理的に)必要な(=足りない)ものや、或いは不要なもの等の取捨選択がだいぶ進みました。ついてはここ暫くの間無頓着でいた、新たな制作ツール(や機材や楽器)等の導入もしてゆきたいです。オーディオIFなんかもいよいよ変え時かな。あとPC自体も、か。

まあその辺りを諸々経て、今後先ず詰めてゆくべきはNanosizeMirの新譜ですね。秋か冬か、年内の頒布を目処に制作を進めています。ここ数年の集大成とすべき作品として、一層の気合を入れて取り組んでゆきます。

そして勿論それ以外の作品についても、よりよい形で残してゆくべく頑張ります。是非今後も期待してくださいね!



今回は以上となります。それではまた次回!
posted by 塚越雄一朗 at 21:08| Comment(0) | 塚越情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年04月21日

水谷・塚越の2022春参加作品まとめ その1

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どうもこんにちは、塚越です!

最近は私も含めたフレンドの多くがエルデンリングをプレイしており、それについての話題が挙がらない日がないんですよ。他者のプレイに触発される面も大きいにせよ、これだけ人を惹き付けるタイトルってすごいなと思います。

さて、それでは2022春の参加作品をまとめていきましょう。今回は春M3と、それ以後のイベント分とで2回に分けます。あとるなちの分があるのでその旨は本人に書かせます。



■ 水谷瑠奈

君の愛したこの世界を / Angelicca

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tr.01『君の愛したこの世界を』及びtr.02『Recommence』双方の歌唱を担当。
tr.01 作詞:らいね 作編曲:Coma
tr.02 作詞、作編曲:Coma

るなちだよ(=゚ω゚=)
私と塚越が参加したAngeliccaさんの「Gratitude」がちょうど1年前で、ありがたいことに今回もお声がけいただき2曲歌唱参加してまいりました。

歌唱面では『君の愛したこの世界を』は展開に富んだロックだったので、かっこよさと抑揚を意識して、2曲目の『Recommence』では、暖かみのあるバラードを目指しています。1枚で2度美味しい水谷瑠奈が堪能できますぞ(=゚ω゚=)
それぞれの聴きどころだったり裏話だったりは、AngeliccaさんのYouTubeラジオでお話してきましたので、お時間あるときに是非アーカイブをチェックしてきてもらえればと思います!





■ 塚越雄一朗

黄昏の妖精歌 / 葉月ゆら

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tr.06『王と精霊の剣』の作編曲及びギター演奏を担当。
 作詞:葉月ゆら

ゆらさん曲です。例の体調不良により前回は一回休みを戴いたんですが、今回はちゃんといますよ!

今回は民族調の楽曲性をフィーチャーした企画という事で、その場合に寄せられる多くの楽曲は大別するとケルティックなものか、或いは中東風のものかに分類される事が多いですよね。今回の私は後者となります。

ただし普通にはつくってないですw 試聴で切り抜かれている箇所からもわかる様に、この楽曲はゆったりとしつつ重いバラードセクションと、極めてBPMの高くハデなハードコアセクションとの双方が入れ替わりつつ展開する様な形になっています。ゆらさんに以前提供した楽曲でいえば『imprecatio』あたりに近いといえますかね。好みは分かれるでしょうが、刺さる方にはきっと刺さるでしょう!


Night City Driver / 後藤ハルキ(A little bit)

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tr.01『BRILLANTE』の作編曲及びギター演奏を担当。
 作詞:後藤ハルキ

今回のハルキさんCDは、CDタイトルからも察する事が出来るように、シティポップ的な傾向の強い形に仕上がっています。というより収録3曲共もろにそれですねぇ…え、作家陣のシンクロ率高すぎんか。ところでこの「シティポップ」というジャンル、最近になりまたちょくちょくと耳にor目にする様になりました。流行ってるのかな?

私の担当曲『BRILLANTE』はディスコティックな感じはあまり意識せず、ギターの刻みやベースの動き等から導きだされるグルーヴをそのまま楽曲全体に反映していった様な、割と純粋なファンクポップトラックとして仕上がっています。あと今回は私のハルキさん曲としては珍しく、コーラスが厚めになっています。それによりEW&F的な雰囲気がでればいいなと。

以前にくらべブラス音源が結構良くなった関係で、こういった曲調もだいぶやりやすくなりましたよ。これは非常に助かる!


The World in Reverse / 花摘藍(Miniature fleur)

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tr.01『The World in Reverse』の作編曲及びギター演奏を担当。
 作詞:彼方はてな 作詞制作:アル†カナ

初ですね、花摘藍さん!今回お寄せしたのは私の作風としても既にオーソドクスになった感のある4つ打ち系ゴシックトラックなんですが、こういった曲調においても実に映える、芯の通ったお声&テクニックをお持ちのボーカルさんです。あとファルセットをとても有効に用いる事ができる引き出しをお持ちであり、今楽曲においてもメインパート及びコーラスパート双方において、それがとてもよく活かされています。

ダンストラックのBPMって155くらいを境に、(音色にもよりますが)16分の多用ができなくなっていくんですよね。この楽曲はその状態の手前で留めつつ、要所において拍を食う様なアクセントを用いてきびきびと展開させています。またさほど目立ちはしませんが、ギターバッキングにおいても16分のブリッジミュート刻みを多用しています。このBPM帯でそれを行うとスピード感でていいんですよ。

ところでこういった、コーラスパートがメインパートに高頻度で絡む形って作詞超大変だと思うんですが、本楽曲はその面でもとても上手く纏まっているなと思いますね。タロットをモチーフとし、また楽曲全体にストーリー性をもたせながらも一切の破綻のない、実に秀逸な歌詞です。これを書けるのは羨ましい…!


VTTRACT / Sennzai(Seardrop)

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tr.07『焔』の作詞作編曲及びギター演奏を担当。

私の場合、Sennzaiさんのもとではその声色&歌唱力を活かすべく、割とアカデミックな雰囲気の楽曲をお寄せする事が多いんです。今回はご企画上においてそこに留まらない、新たな側面をも打ち出すものとなっているんですが、但し私担当の『焔』は今回もアカデミック路線の延長上にある楽曲として仕上がってます。非常にどっしりと構えたパワーバラードになっているなと思いますね。

「パワーバラード」という楽曲性自体、ロックアーティスト等のアルバムのラストを飾る、〆の一曲としての側面が昔からあると思うんですよ。或いはハリウッド映画のテーマソング的なものだったり。それらを意識しつつ、本楽曲もどちらかといえばJPOP離れしたアンサンブル及び和声進行を重視しています。この辺りは私がもてる一つの引き出しとして、今後に至り強化していきたい部分です。

ところでこの曲、歌詞完成時に一度私も仮歌歌ってるんですがサビの歌唱めっちゃムズいんですよ。ロングトーンの難度極まれりという感じで。いくらSennzaiさんはいえ、これを上手くこなせるものか心配でもあったんですが杞憂でしたね…彼女は本物です。あと余談、本楽曲のボーカル補正作業を担当したるなちが、後々になりせんざいさんの声真似をしつつ本楽曲を歌ってましたw そうしたくなるだけのものがあるという事でしょう!





今回は以上となります。それではるなち共々よろしくです!

posted by 塚越雄一朗 at 13:34| Comment(0) | NanosizeMir情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年12月21日

塚越と水谷の2021冬参加作品まとめ

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どうもこんにちは、塚越です!

昨日、メインギターであるヘルレイザーエクストリームを調整にだしてきました。フレットの摺合せ等が伴い、ちょっと日数を要しそうなので私の手元にかえるのは年明けになりますかね。今年はこれを弾きまくった一年になったな。

さて、私及び水谷の2021年冬まとめ、いってみましょうか!



■ 商業

Rewrite 10th memorial
       Arrange Album 'Forestia' / Key

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VA社の「ビジュアルアーツ冬フェス2021+コミケ99」における物販グッズのひとつである「Keyセット2021」の内容物であり、同社製ADV「Rewrite」10周年の節目にリリースされる、歌唱曲&BGMのリアレンジ企画CDです。

NanosizeMirは楽曲「Philosophyz -■(memorial)-」「White stars」の制作のほか、本アルバムにおける、大部分のサウンドクリエイターの人選係としてもお手伝いしました。KeyのリアレンジCDといえばダンス/クラブ系特化である事が多いんですよ。ですが今回はそれらとは一線を画す自然派サウンドで纏めたいというご企画のもと、思いつく限りの、本当に素晴らしい、我々が尊敬してやまない皆様にお声がけしました。それぞれのTwitterを以下に記載します。

  


それではNanosizeMirの担当楽曲である、『Philosophyz -■(memorial)-』『White stars』それぞれをご紹介します!


tr.01『Philosophyz -■(memorial)-』

作詞:都乃河 勇人 作曲:折戸 伸治 編曲:塚越 雄一朗 (NanosizeMir) 歌:水谷 瑠奈 (NanosizeMir)


水谷のコメント:

『Philosophyz』といえば私が音楽を始めて以来、スタジオのレコーディングブースでひとりマイクの前に立った最初の大きなお仕事でした。
まだ現場に不慣れな私を、折戸さんをはじめ錚々たるスタッフに支えてもらいつつ、緊張やプレッシャーに押しつぶされそうになりながら歌ったのを今でもよく覚えています。収録後に食べた、大阪の肉巻きおにぎりがとっても美味しかった!笑

そんなRewrite10周年を記念して制作した『Philosophyz -■(memorial)-』、Rewriteされた歌詞にあわせてアレンジとボーカルも生まれ変わりましたヽ(=゚ω゚=)ノ

当時と比べると私自身だいぶ歌い方も変わり、今回収録するにあたり原曲のイメージを崩さないこと、より表情豊かになるように心がけて歌いました。素直でまっすぐで力強さがある原曲と聴き比べてみても面白いかも。コーラスがモリモリと追加され、特に2番Bメロが聴きどころなのでぜひ注目してみてください!


この『Philosophyz』という楽曲は過去様々なアレンジが成されてきましたが、それでもなお原曲の存在感は今なお色褪せることのない、絶対的なものであると考えます。その存在をしっかりと認識し、歩み寄り、意匠を受け継ぎつつ新たなサウンドへと再構築する…そういった意識で取り組みました。

また歌唱旋律においては、この10年におけるるなちの成長に合わせ、より振れ幅の大きい表現が可能な形へのブラッシュアップを狙いました。都乃河さんによりリライトされた歌詞も相まって、「当時」と「今」双方をきっと有機的に感じ取れる楽曲に仕上がっていると自負します!



tr.09 『White stars』

作詞:塚越 雄一朗 (NanosizeMir) 作曲:細井 聡司 編曲:塚越 雄一朗 (NanosizeMir) 歌:水谷 瑠奈 (NanosizeMir)


水谷のコメント:

小鳥ちゃんのテーマでもある原曲の『ニリンソウ』は、ゲームをプレイしたことがある人ならすぐにこの曲か!とわかるくらい序盤からよく耳にする曲なので、とても馴染み深いBGMですよね。 特に出だしのピアノの旋律は印象が強かったので、歌曲化のお話しをもらったときに塚越に向けて「このピアノは絶対入れてね」って開口一番に伝えた記憶が。 RewriteHFでは小鳥の結婚が描かれていることもあり、ブライダルソングとして制作されたのがこの『White stars』です。ちょっぴり切なくて、でも幸せな彼女の心境が綴られています。 歌は曲調や歌詞に合わせて哀愁漂う感じや、口角を上げて前向きで笑顔になれるように気持ちを込めて歌いました。

そして樋上いたるさんが描かれたCDジャケットがとっても可愛い!かわいい(=゚ω゚=)かわいい イラストによく合う楽曲に仕上がったんじゃないかなと思います。


小鳥ちゃんに幸せになって欲しい、そしてその幸せを楽曲で演出したい。ただその一心で制作しました。原曲となる『ニリンソウ』は決して長い楽曲ではないので、それを歌唱曲化するに伴い、新規に入れ込むべき旋律の度合いや全体の和声に、細心の注意を払いました。

多年草であるニリンソウは、厳しい冬を乗り越えた上で開花します。小さな花ですが、二輪仲良く寄り添い、瞬く星の様な白さで咲き誇ります。「闇の終わり」にある確かな光をめいっぱいに受け留め、小鳥ちゃんと瑚太朗くんにもまた、末永く輝き続ける光であって欲しいと願います。

最後に『White stars』というタイトルを付けてくださったVA社のどなたかへ、有難うございます!とても素敵なタイトルです。





■ 同人

魔女と6つの境界 -Witch Renri and the Six Borders-
             / うたのは(小鳥遊まこ)

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tr.06『第二章【運命12センチの恋】-恋と愛の境界-』の合いの手を担当(水谷)
 作詞:小鳥遊まこ 作編曲:シロ ボイス:大宮水那瀬・玖珂諒多

tr.06『第六章【在りし日】-魔女と人との境界-』の作編曲を担当(塚越)
 作詞、歌唱:小鳥遊まこ

小鳥遊まこさんによる音楽+小説本企画です。本来は秋M3にて全曲頒布となる予定だったのですが、以前お伝えした通り、制作過程にて当方体調不良に陥った為、『第六章〜』のみDLによる後日配信という形になりました。その節はご迷惑おかけしました!

なお現在はBOOTHにおいて作品全体のDL販売が行われています。リンク貼っておきますね。


さて、ここでは私担当の『第六章〜』について。鍵盤パートの存在しない、純然たるロック曲です。総じてオルタナティブな雰囲気で纏まっていますが、このへんはもう趣味ですね。しかもまこさんのもとではかなりの頻度でその方向性を続けているものですから、最近私の中で「まこさんはオルタナロックシンガー」というイメージが生まれてきてしまいました。もっともサークル全体の曲調を踏まえれば、それに限るということはまったくないんですが…!

でもこの特有のアンニュイな歌いまわしとか、そもそもの声質とか。合いますよね。例えばの話いくらロック系に傾倒しようと、まこさんのもとでメタルをやろうとはなり難いですから。という事で今後もこの方向性は続くものと考えて戴いてOKです。いろいろと試行錯誤を巡らせやすい楽曲ジャンルでもあることから、毎回なにかしら先鋭的な要素が入ってくるのも私+まこさんというタッグの特徴になっている感じがします。

ところでミキシングについて。今年は通年で、これまで続けてきた音の分離感重視のバランスをもとに、よりラウドネスの高い、迫力のある質感をアドオンする様な形を目指してきたんですよ。最近それが成熟味を帯びてきた自負を得るに至り、正直かなり手応え感じてます。今後もこの路線を追求し、私が制作するいかなるジャンルにもマッチする、至高の音づくりを追求してゆきたいですね!





今回は以上となります。より寒くなりゆく昨今、皆様お身体にはくれぐれもご自愛を。
それではよいお年を!
posted by 塚越雄一朗 at 19:29| Comment(0) | NanosizeMir情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年10月28日

塚越の2021秋まとめ

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どうもどうもこんにちは!塚越です。

今回も元気に秋あわせの纏めといきたいところなんですがその前に一点!
実は夏から秋にかけたこの間、私は体調不良に陥ってしまい、これに伴い一部の作品において参加の見合わせや制作の延期、或いは参加形態の変更等の状況が発生してしまいした。この場を借り、関係各位には謹んでお詫び申し上げます。

現在は回復につとめつつ、概ね通常ペースで作業の方進めております。つきましてはご覧戴く皆々様もどうか、お身体にはくれぐれもご自愛くださいませね。

さて、ではいってみましょう!




■ ゲーム

こちら、母なる星より - 日本一ソフトウェア


■ テーマソング『Cheerful Days』の作編曲及びギター演奏を担当。
 歌唱:ななひら 作詞:植木直敬・らいね

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日本一ソフトウェアさんより10/28発売となる百合アドベンチャーゲームです。歌唱担当のななひらさんは劇中にて、登場キャラクター「阿閉 春海(あづち はるみ)」ちゃんのcvとしてもご活躍されています。また、下段にてご紹介する楽曲『禁断の愛と魔剣 / La prière』歌唱担当のお一人である藍月なくるさんも、登場キャラクター「比企 沙織(ひき さおり」ちゃんのcvをご担当されているんですよ。皆さんご活躍でなんだかすごいですね…!

日本一さん×ななひらさんといえば、一昨年に発売された『じんるいのみなさまへ』のOP曲『PRECIOUS DAYS』があったわけなんですが、今作『Cheerful Days』はその雰囲気を踏襲しつつ、比較的素朴な楽曲として仕上げた『PRECIOUS〜』に対し、より緩急がつき、かつより大きなスケール感の伴う楽曲として纏めています。シンセ系音色の比重もちょっと増えてますね!

なお作詞者は連名となっていますがこちらは、原案となる詞を植木直敬さんが先ず書き起こし、らいねさんはそれを楽曲にマッチする形でリファインする…といったプロセスで制作を行った事によるものです。非常に印象的かつ美しいワードで全編纏められており、私としても実に頭が上がらぬ思いです。





■ 動画 / 配信

禁断の愛と魔剣 / La prière


■ 作詞・作編曲及びギター演奏を担当。

 歌唱:La prière(棗いつき/藍月なくる/nayuta)



La prièreさんことらぷりの、「12ヶ月連続リリース企画」の今月(2021年10月)分がこちら。なお作詞も含め担当しているですが、原案となる物語は棗いつきさんが主に構築してくださっているとの事です。それを元に先ず楽曲を構築した上で、各展開や或いはフレーズにあう言葉をこちらで紡いでいった、という感じですね。

らぷりさんに過去ご提供した楽曲といえば『君よ』があります。この楽曲はお三方全員に、かなりの厚みを伴うコーラステイクの収録を伴うというスパルタ曲なんですが、今回もやはりその意匠を受け継いだ、関係者全員が大変な思いをする楽曲にしっかりと仕上がっています!

さて、今作は上述の物語性を楽曲に落とし込む上で、舞台音楽風の展開性をもたせています。以前もした話になりますが、そもそも私は昔ミュージカル系のお仕事(稽古ピアノ / 作編曲補佐)に従事していた経緯があり、この形は得意なんですよ。ともすればくどくなる余り一般的なリスナーを遠ざけてしまう傾向のある当該ジャンルにおいて、いかにそれを避けつつ良いところを活かすか…このへんが腕の見せ所になります。

極めて表現力及び演技力豊かに歌い上げるお三方に負けぬ様、或いはそれをより際立たせるべく、楽曲性全幅でもって盛り上げていける様なつくりを心掛けました。それだけに、完成時の"燃え尽きた感"はひとしおでしたね…!





■ 同人作品(M3-2021秋頒布)

フユアカリ / 朝木ゆう(Euphony*)
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■ tr.03『雪うさぎ』の作詞・作編曲及びギター演奏を担当。

 歌唱:朝木ゆう

お初です、朝木ゆうさん!実にポップスセンス抜群の歌い手さんです。「Euphony*」というサークルさんとしては、本作は8枚目のCDとなるとの事です。今作は作編曲に加え、作詞も私が担当しています。CD全体のテーマは(アートワークからも判る通り)雪なんですが…ここは先ず、私と雪の切っても切れない関係から説明せざるを得ませんね。

何を隠そう長野在住である私、毎年雪には悩まされるばかりです。数年前の記録的積雪下では近隣の簡易車庫が破壊され、自宅もまた「これ以上降ったら潰れるぞ」という恐怖に怯えながら屋根の雪を降ろしました。それでなくとも私はバイク好きでして、しかし積雪下では乗れず悔しい思いを毎年するわけです。

そんな私が書いたこの『雪うさぎ』は、雪解け期の心情について書き上げたものなんですよ。だからですねぇ…そんな際の情景や心の趣について、きっと活き活きと描かれているはずなんです。是非お聴き戴いて、春先の気持ちを共有できたら、それはとっても嬉しいなって。

さて、前述である朝木ゆうさんの「ポップスセンス」について。今作はこれを活かすべく、部分的にブルーノート調に転ずる旋律を用いています。それが展開される中で自由に、その抜群のセンスを披露して欲しいなと。またコーラスフレーズについても同様の意匠のもとに構築していますが、ゆうさんは部分的にフレーズ末尾をフォールさせる等の表現を用いて、すごく豊かに歌い上げてくださいました。ミキシングの際、「おお」っとちょっとにやけてしまいましたよ。



銀葬ヴァンパイア / 狛茉璃奈
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■ tr.01『銀葬ヴァンパイア』の作曲及びドラムプログラミングを担当。

 歌唱:狛茉璃奈、作詞:つきふみ、編曲:irigino.

狛茉璃奈さんに楽曲をご提供するのはこれが2度目になります。今作はアルバム全体のテーマであるゴシック調の雰囲気に則った、4つ打ちビートを主体にクラシカルな旋律及び和声をアドオンした楽曲として仕上がっています。同人創作における私の"ある一面"として、昨今若干定番化してきた感のある形ですね!

なのですがなんと今作、編曲担当が私ではなくirigino.さんなんですよ。内実これは上述の体調不良によるところに端を発する布陣なのですが(璃奈さん並びにirigino.さん、お忙しい中でのご対応心より感謝します!)、完成音源を拝聴した際、「これはかなり面白いぞ…!」とガチで思いましたね。

私は作曲時のデモ制作に際し、リズム隊だけは完全なものを仕上げるんですよ。よって今回irigino.さんに編曲して戴く上でも、リズム隊のステム素材をお渡しし、それを活かして戴いているんです。これにより、編曲上においても私自身が先ず構築した、「ブレイクやキメ等、リズム隊の存在によって展開が確定する部分」が生まれます。

そしてirigino.さんはそれらを踏襲しつつ、音づくりや細部のフレージングにおいては持ち前のサウンドセンスを前面に推し出したアレンジを行うわけです。よって従来の、主旋律以外ほぼまっさらな状態から行う編曲と異なり、今回のこの形は作曲者×編曲者のハイブリッド感がものすごく強まるんですよね。イントロからしてもうそのニュアンスばっちりで…この感覚、もしかしたら以前より私ないしirigino.さんの楽曲を多く耳にしてきた方には伝わるんじゃないかな?



街角エトランゼ / 後藤ハルキ(A little bit)
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■ tr05.『HEAVEN'S NIGHT - new take -』 
   tr06.『小さな旅人 〜 a little wayfarer 〜』 
   tr09.『Apaixonado -愛の虜-』 
   tr10.『P.I. 〜Interim report〜』
 上記すべての作編曲及びギター演奏を担当。

いずれも作詞、歌唱:後藤ハルキ

おなじみ後藤ハルキさんです。今回はなんとベストアルバムということで、2008年から2017年までの足掛け9年間に及ぶハルキさんがこの一枚に詰まっています。なんか嬉しいですね!

ハルキさんのご活動に伴い、私も多くの楽曲をご提供して参りました。何曲書いてきたんだ!?それはもう判らないくらいには。だからハルキさんにとってのベスト版は、ある一面における私にとってのベスト版でもあるんですよ。今回は4曲ご収録戴いていますが、いずれの楽曲にも私的な思い入れってやはりあるんです。感慨深いんだぜ…!

さて、そんな中でも「HEAVEN'S NIGHT - new take -」はそのタイトル通り、今回の為にリファインした音源となります。歌唱収録をはじめ、大部分を1から制作し直しています。旧音源を活かしたのは唯一ピアノ演奏データのみ、だったかな?

それに辺り以前構築したデータを掘り起こしたわけなんですが、上述のピアノ演奏データ、随分細やかに弾いているなあという感じがしました。最近はもう少し大雑把といいますか、伸ばし音を活かす様な弾き方に変わっているんですよ。この辺りはその時々の傾向だったり或いは趣味性だったりで変わる部分なんですが、いずれにせよ私的な変化を見て取れるというのは面白いなと感じましたね。

変化といえばもうひとつ、ハルキさんの歌唱表現力というのがあります。具体的にいうと旧音源と比較して、サビ等のパワー感がかなり増しましたよね。すごいなあ、進化してますね!



SOLLA FELLIS / LORE
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■ tr. 04. 『Diary of Sin』の作編曲及びギター演奏を担当。

 歌唱:Eili、作詞:悠貴

こちらもご提供は初となります。コンポーサー兼ギターリストのNosさん、そしてボーカリストのEiliさんからなる音楽サークル、「LORE」です!今作がファーストアルバムとの事です。なお二人共に米国人という事で、メールでのやり取りにおいてはお互いに時差を感じる様な面があったり等、なかなかに新鮮でしたね。

Eiliさんはソプラノボーカリストという事で、過去に歌われた楽曲においても、その美しいハイトーンボイスを遺憾なく発揮しておられました。なので今回の制作に当たっては先ずそれを活かす事を筆頭に、その上でLOREというサークルらしさであったり、或いは私らしさであったりという様な面をしっかりと織り交ぜてゆく事を目指しました。オルタナティブロック的な曲調の理由がそこにあります!

制作当初、私的に歌詞が英語想定だったんですよ。結果的に悠貴さんによる日本語詞として纏まったわけなんですが、これをEiliさんが歌う事で、通常の日本人ボーカリストが歌うそれとは異なる、ミステリアスな雰囲気に仕上がってきます。これがまた格好良くてですね、思わず水谷に聴かせましたよね。きいてよこれ!って。

水谷といえば、本楽曲は今回ご紹介する中では最も、「NanosizeMir」っぽい雰囲気の強いものになっているんですよ。具体的には『すべての晴れ上がり』とか、その辺りの楽曲ですよね。最近私がロック系の楽曲を制作する際、サビや或いはイントロのリズムパターンに(ドラムスが生系であっても)4つ打ちを用いること結構多いんです。流行りというのもあるし、勢いもでるので。ですが今回のこの曲を切欠に、私の中でオーソドクスな8ビートのリバイバルが訪れるかもしれません。つまり『すべての〜』的曲調はプログレッシブでありつつ、立ち返るべき原点でもある、かも?



Replica Blue. / 咲良ゆの(Amelia)
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■ tr. 02. 『氷花はエフェメラル』の作編曲及びギター演奏を担当。
 歌唱:咲良ゆの、コーラス:月乃、作詞:ららい、ドラムス:nemu、

咲良ゆのさんです!ご提供は2度目になります。クレジット欄をご覧戴くと判る通り、ゆのさんのご提案のもと、今回はドラムスが生なんですよ!同人曲で生ドラな曲って、私的にはだいぶ前に中恵光城さん曲があって以来相当久しぶりなんじゃないかな??

曲調としてはこちらもオルタナティブな雰囲気が強いものの、上段『Diary〜』に対しミドルスローテンポ主体かつ曲中での展開性に富んだ、若干プログレッシブなもの。またピアノがフィーチャーされている点も異なります。今回の企画テーマは「青(碧)」という事で、なんとなく私的にそれを早期するインストという事でピアノを入れたかったんですよ。とはいえ私は鍵盤弾きですし、むしろ入っている事の方が圧倒的に多かったりするわけなんですが。

nemuさんによるドラミングにより楽曲全体的に有機的な"うねり"が加わっており、この辺りは打ち込みでは再現不可な要素なので、ミキシングに際し「やっぱ生はイイな」となりましたね〜。今のドラムスライブラリ(つまり打ち込み用のソフトウェアライブラリ)ってベタ打ちしてもある程度音がランダマイズされる様になっているんですけども、それでもなお無機的な要素ってでちゃうものなんですよ。それがむしろ良いこともあるにはありつつ、やはり生には代え難いなと。またどこかで叩いて戴きたいなあ。

ゆのさんのVoには真っ直ぐでピュアな音色(ねいろ)感があり、今回のこのテーマ性にまさにぴったりですねぇ。そして本楽曲においてはコーラス部分を月乃さんがご担当されているんですが、こちらは比較的テクニカルな風合いが伴い、双方間に絶妙なコントラストがあるなと感じます。



Sweet Temptation / 小鳥遊めぐみ(桜仔猫*)
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■ tr. 02. 『Restart Blooming』の作編曲及びギター演奏を担当。
 作詞・歌唱:セレネ(CV.小鳥遊めぐみ)

こちらもお初ですね!小鳥遊めぐみさんです。今回のこのご企画においては「アイネ」ちゃん並びに「セレネ」ちゃんの二役をお一人で演じ分けているそうで、それらのうち、私の楽曲はセレネちゃんのソロ曲となります。

こちらの楽曲はコーラス部分の多くが英語で綴られているんですが、ミキシングに際しまず驚いた事、めぐみさんは英語の発音がめちゃキレイなんですよね!話せる方なのかな?そこはかとなくネイティブっぽい印象を受けます。

曲調としては「ポップス」という要素をまさに地で行く様な、ポップソング然とした形のものですね。この形って恐らく、古くはステレオタイプなアイドルソングの体裁であったと思うんです。ところが今でいうアイドルソングといえばデジタル要素の強い形を連想し易い気がするので、今回のこの楽曲の様な曲調って、何気にかなりプリミティブですよね。ですがそれ自体の良さというのもまた普遍的もので、時にはデジタル系の楽曲を手掛ける私としても、この辺りの要素を引き出しの中に持っていることを大事にしたいなと改めて思いました。

こういった楽曲におけるエレキギターの音作りって結構難しくてですね、重すぎてもいけないし、軽すぎたらそもそも役割を成さないしという事でその中間の、絶妙なところでバランスをとる必要があるんですよ。今回もやはり如何様にするか悩んだのですが、納品時めぐみさんにギターを褒めて戴いたので私は満足ですw

んでもってそんなめぐみさんのVoは、ビブのかけ方や或いはお声の裏返し方が特徴的で、そしてとても可愛らしくかつあらゆる楽曲性にマッチしそうな表現力・包容力を有すものです。英語がキレイとは前述ですが日本語部分においても発音がはっきりとしており、めぐみさんご本人によって綴られた歌詞がとても聴き取り易いんですよね。しゃがれた声しか出ない私としては実に羨ましい事です。美しい声を保つにはどうすればいいんでしょう??





今回は以上となります。それでは宜しくです!
posted by 塚越雄一朗 at 21:18| Comment(0) | 日々の出来事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年04月23日

水谷及び塚越の2021春参加作品まとめ

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どうもこんにちは、塚越です。最近PCモニタを上下配置込みの3台に増やした為、いくらかこういった作業もし易くなりました。

それでは2021春の参加作品を纏めてゆきましょう!
今回は水谷の分と私の分とでカテゴリ分けしますね。
なおすべて同人作品であり、初回頒布は4/25開催の春M3となります。


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■水谷瑠奈の参加作品

Crossing Zeal / イケモト(Farthest - コンピレーション)
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歌唱担当:tr.07 Reborn Trigger 作編曲:将 作詞:イケモト

イケモト氏によるコンピレーション企画です。るなちの他、片霧烈火さんやRitaさん等がボーカルとして参加しています。
特設サイト上にボイスコメントが掲載されているので、是非お聴きください!

Gratitude / Coma(Angelicca)
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歌唱担当:tr.01 光の彼方へ 作詞作編曲:Coma
     tr.02 Take 2(水谷瑠奈Ver.) 作詞:Rita 作編曲:Coma
     tr.03 Gratitude 作詞:らいね 作編曲:Coma

Comaさんの個人サークル「Angelica」における、るなちボーカル主体の企画となります。
4/18にUPされたラジオにて、本作について語っています!


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■塚越雄一朗の参加作品

インタステラ / 咲良ゆの(Amelia)
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tr.03『セイレーン』の作詞作編曲及びギター演奏を担当。
歌唱:咲良ゆの コーラス:香月ゆか

お初です、咲良ゆのさん!発声や発音のはっきりとした、明瞭感と透明感双方が伴うお声の持ち主です。また、本作においてはコーラス担当として、香月ゆかさんにもご参加戴いております。伸びやかなファルセットを主体に、とても表情豊かに歌ってくださっています!

楽曲性としては重めかつシンフォニックなポップロックといった言葉が適切でしょうか。ストリングスパート、コーラスパート、或いはピアノパートといった、本来こういった楽曲においてはオミットされがちなパートをあえて立てている、総じて私らしい、或いはNanosizeMirっぽい?楽曲ではないかと考えます。なお本楽曲での演奏に用いているエレキギターは従来のハイゲインタイプ(ヘルレイザーエクストリーム)ではなく、オーソドクスな3シングルのストラトなんですよ。この辺は気分ですね!要所々々に存在するソロフレーズ等においてその辺りが聴いてとれるかと。

作詞も私担当です。言葉の紡ぎ方はとても独特であると最近云われるんですが、私自身確かにそうだよなとw 作編曲に対し作詞作業は不慣れな点もあり時間がかかってしまう事も多いのですが、ただこれはこれで楽しいものだなと最近感じていますね。なおコーラス部分は全造語です!


花標本乙女-Herbarium Maiden- / 中恵光城(ABSOLUTE CASTAWAY)
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tr.01『彼岸花』の作編曲及びギター演奏を担当。
歌唱・作詞:中恵光城

中恵光城さん、楽曲をご提供するのは結構久々なんじゃないですかね?と思って手元のフォルダ見てみたら、前回は「2019秋」となっていました。2年ぶり!

楽曲はタイトル通り「彼岸花(の擬人化)」とテーマとした、退廃味を帯びたバラードトラックとなっています。初期段階でのご要望として先ず「ジャズっぽいニュアンスをもつもの」とありまして、そこから着想してのこの曲調、モノクロ映画を彷彿とさせる様な風合いを理想とし、それを目指し構築しました。

本作品における「彼岸花」ちゃんはちょっとヤンデレ気味なところがあり、それにあわせてか、光城さんによるボーカルもとても情熱的かつアンニュイな風合いを有すものものとなっています。些か歪んだ、けれども美しい愛の有り様を感じ取って頂けると幸いです!

ところで余談ですが企画について最初伺った際、私は「彼岸花→彼岸島→丸太」を先ず連想したんですよ。なので制作に当たっては先ずそれを全力で忘れる必要があった、という事を述べておきます。


いろは七不思議探訪記 / ななひら(Confetto)
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tr.03『乙女前線!いざ変化☆』の作編曲及びギター演奏を担当。
歌唱:ななひら 作詞:まめこ

ななひらさん、つまりはななひーです。今作はジャパニーズホラー、つまりは怪異的なものがテーマという事で、皆さん割とそれを強く意識した楽曲を書かれた様です。ですが私はかなり元気な電波曲をデモとして書いたもので、さてじゃあこれをどう料理して企画に寄せようか、といったやり取りがありましたね。

対処策として「ラウドなアレンジをする事」「和楽器を多めにする事」の2点を挙げ、その事を念頭にアレンジを行いました。特に後者については、アレンジ上においてかなり比重を追いています。以前より例えば上述の光城さんのもとであったり、或いは葉月さんのもと等において和系のアレンジは数多くやってきていたので、その際揃えておいた音色ライブラリが活きたな!と。

作詞はまめこさんです!私自身が是非彼女にと要望をだしたものですが、なにせ直近で書いて戴いていた楽曲が「Baby Romantica / 藍月なくる×まめこ」という事で、今回もパート数盛々で大変なんじゃないかとご懸念であった様ですw 結果的には…まあこちらはこちらで大変であった事は先ず間違いないでしょう。しかしその甲斐あって非常に特徴的なフレーズが散りばめられ、これまた特徴的かつ象徴的なハイトーンボイスで歌い上げるななひーVOと相まって、アルバムの中でも異彩を放つ楽曲に仕上がっていると考えます。


RedemptioN / Sennzai(Seardrop)
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tr.02『可能性の少女』作詞作編曲及びギター演奏
歌唱:Sennzai

いつも極めて表現豊かなボーカルで魅せてくれるSennzaiさんです!今回は作詞も私ということで、ご企画の内容を照らし合わせ、どういった楽曲に構築するかじっくり吟味した上で制作にあたってゆきました。

タイトル通り「可能性」を思わせる、或いは内包した楽曲をという事で先ず私が考えたのは、物理学的なワードを散りばめ、それらを人が有す好奇心といった感情(欲求?)と照らし合わせて書いていったら面白いのでは、という事でした。よってタイトルの『可能性の少女』というのも、実は仮タイトル『物理学と少女』というのが変容した形なんですよ。あとコーラス部分はこちらも全造語です。

楽曲性について4つ打ちダンスビートを基調にシンフォニックなエッセンスを織り交ぜたものです。これまたこのところの私っぽいやつですね!なにせSennzaiさんですから、メインボーカルは勿論、コーラスにおいても大幅な表現で歌い上げてくださる為、迫力と量感がでますね〜。なお比較的オケ厚な私ですが、近年はそれでも少し間引いていく方向にシフトしてるんですよ。しかしこの楽曲は間引かなかったな…w コーラスパート等諸々含め、オケ厚であることにもそれはそれでロマンがあるんですよ!


コーシャスの天秤 / 小鳥遊まこ(うたのは)
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tr.06『Kiss my butt!』作編曲及びギター演奏を担当。
歌唱・作詞:小鳥遊まこ

まこさんのもとではロックをやる!というのが兼ねてよりのマイルールなわけですが、その時々で、ロックはロックでも様々な"ロック違い"が生まれてきます。今回もまたその幅を拡げるであろう楽曲に仕上がっています!

アラビアン系の楽曲進行は本来あまり自由の効かないものなんですが、それでも元が単純なだけにある程度やり様もあるんですよ。この楽曲はまさにそんな、「アラビアンっぽさをなるだけ維持しつつ、できる限り自由に和声を展開する」というコンセプトありきで成り立っています。楽曲中においてオンコードを多用しているのはまさにその為です。

ところで本楽曲のサビ部分のキーはC#という事で、エレキギターのチューニングはドロップDの半音下げとなっています。ここまで下げると普通のゲージではもはやダメなので、この楽曲を期にドロップチューニング用の弦に張り替えましたよね。DAW主体で音制作しているとこういった(楽器面での)苦労や工夫からは無縁でいられる事も多いですが、なにせミュージシャンである手前、時々目をかける機会があるというのもまた面白いなと感じます。

まこさんのボーカルはなんだか、回を追う毎に迫力が増している感じがしますね〜。この楽曲でも特にはサビ部分など非常にパワフルに歌って戴いており、それが楽曲全体の勢いを間違いなく押し上げていると考えます。既に無数書いてきているこの組み合わせですが、今なお新たな試みで制作(及び歌唱)に勤しんだり、その上でお互いに新たな発見があったり…継続は力なり、ですね!


恋する蓄音器(グラモフォン)/ 後藤ハルキ(A little bit)
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tr.02『浮世語り』の作編曲及びギター演奏を担当。
歌唱・作詞:後藤ハルキ

蓄音機ってグラモフォン(Gramophone:英 / Gramophon:独)っていうんですね。初めて知りました。なんでも元は商標であったらしく、それが後に一般名詞として定着したようです(by Wiki)。

そんな蓄音機がテーマ及びジャケ画像になっているなっている辺りが本当にハルキさんらしくていいなと思うわけですが、私の担当曲のテーマは「やさぐれ女」ですw 東京事変的なものをサウンドコンセプトとした、アッパーな…これはなんと呼称するのが適切なんですかね?ジャズなのか、ブギなのか。まあそんな楽曲になっています。

昨年冬頃、劇伴仕事に伴いブラス音源を一新したんですよ。これまで割とこの部分はある程度妥協しつつやってきたんですが、さすがにもうそういうわけにはゆくまいな、と。私的にあまり多用するものではないので扱いには幾分か不慣れさも伴うんですが、やはりこれまでよりも良い感じの風合いで纏まる気がしますね。よかったよかった!

ところでハルキさんもまた、(おこがましくも)ここ数作でのご成長が著しいなと感じているんですよ。特に今作ではこれまでにみられなかった表現が多く用いられており、また根本たる声量も(楽曲性による部分もあるとはいえ)かなり上がっていると思います。歌のミックスをしていて、個人的にちょっとハリーコニックジュニアを連想しましたね。かなりキテると思いますよ!


Oracle / 葉月ゆら
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tr.03『闇、溺れる鱗姫』の作編曲及びギター演奏を担当。
歌唱・作詞:葉月ゆら

おなじみ、ゆらさんの白ゴス黒ゴス企画です!そのうちのこちらは「白」の方、ですね。

いってしまえばちょっと懐かしい感じのトランスポップなんですけども、実はこの楽曲の着想を得たのってトランス系とはまったく異なる、とある劇伴曲が切欠なんですよ。それは本楽曲全般にみられる様な、細かなシーケンスフレーズがとても印象的であり、「ああ、これは格好いいな」と。で、それをモチーフに楽曲を構築するにあたり、トランス系のイチ要素として落とし込むのが最もこう、落とし所がよかったんですね。

歌唱面において特徴となるのはメイン及びコーラス双方にみられるファルセット域のハイトーンなのですが、ゆらさんはこの辺りをすごく美しく歌い上げて下さるんですよね。そもそもレンジ(音域)が極めて広い方なので上から下まで縦横無尽に使えるわけなんですが、とはいえやはりオイシイ所というのもあるんですよ。その辺りをどう活かしてゆくかというのが毎度課題となるわけで、この楽曲などはそこに、私的に明確な答えを見いだせた一例といえるかなと自負します。

ところでサビにおけるエレキのバッキング、実はこれ結構大変だったんですよ!これだけハイゲイン系の音作りをしている以上ブラッシングをしてもハーモニクスが鳴ってしまうので、それを以下にねじ伏せつつ、綺麗かつ子気味の良いテイクを録ってゆくか、みたいな。シンセやストリングス等かなり鳴っている箇所なのであまり明確には聴き取れないかもですが、私的な苦労点として残しておきたいなと。


Witchcraft / 葉月ゆら
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tr.03『鱗、装う偽り姫』の作編曲及びギター演奏を担当。
歌唱・作詞:葉月ゆら

こちらは「黒」の方です!

「白」「黒」と2作品制作する場合、白の方は美しさ等を演出する為、幾らか抑え気味に制作する事がこれまでは多かったんです。ですが今回は上述の白からして案外と強調がハデめなので、それを先につくった上での黒はいかにすべきか結構迷いましたね〜。ですがここは「らしくいこう!」という事で、今回の作品群でいえば『RedemptioN / Sennzai(Seardrop)』あたりに近しい楽曲性を有すものに仕上がっています。

ですがなにせ「黒」という事で、相応のダークさが必要となります。今回は音色面というよりは和声といった、ごく音楽的な部分におけるそれの演出に注力しました。以前にも書いたか、私は基本根暗なもので(自分自身そうであると考えているので)、こういったクローズドな(つまり音と音との間隔が近い)、閉じた和声は生理的に得意とするところです。なんというか心地よいんですよね。

ちなみにこの曲調については今現在においても制作希望が挙がっている案件があり、今後も恐らくお世話になるものと考えます。一層突き詰めて、より魅力的かつ唯一無二の要素となり得るまで昇華したいところです。

なおこちらの楽曲においても、特にはサビ後半のメイン、及びコーラスパート等において意識的にハイトーンを用いている箇所が存在します。特にはサビラストのメインの伸ばし(音=High-F#)などもはや拷問に近い音とも思えますが、美しくやってのけるゆらさんには頭が下がる思いです。とはいえあまりご負担を強いてばかりも申し訳ないですし…いっそ次は全体的にすっごい低い曲とかどうですかね。それはそれで辛いな…!


Crossing Zeal / イケモト(Farthest - コンピレーション
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tr.02『Take 2』のピアノ演奏を担当。
歌唱:水谷瑠奈 作詞:Rita 作編曲:Rita

こちらの作品はるなちの項で既に紹介しましたね!私もちょろっとお手伝いしています。

実は上述のピアノ演奏に限らず、アルバム全体におけるハモリの採譜、ボーカルエディット、或いはアレンジやミキシングのチェック等をやっていたりもします。ですがまあ聴いて取れるものでもないでしょうし、あくまでも本作の立役者はサークル主のComaさんと、あとはるなちですからね!仔細なコメントは控えようかと。

ちなみに個人的なオススメはtr.03の「Gratitude」です。オーソドクスなポップロックながらにもとても上手くまとまっており、また随所から「Comaさんらしさ」の感じ取れるトラックに仕上がっていると考えます。るなちの歌唱も映えがありますし、らいねさんによる歌詞もまたいいですね〜。是非聴いてみて下さい!


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今回は以上となります。纏め、結構大変だったな…!w
ですがこれもまた風物詩という事で、今後もバリバリ続けてゆこうかなと。

ところで去る4/18にはるなち出演の「KSL online 2021」がありましたね。お疲れ様回と称し、本ライブについて語らったラジオ番外編を先日ゆるっと収録したんですよ。近々アップしますね!


posted by 塚越雄一朗 at 21:36| Comment(0) | NanosizeMir情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする