2020年10月23日

塚越の2020秋まとめ

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どうも、塚越です!
最近は作業環境における"縦解像度"不足が気になっています。横並びのデュアルモニタでは、ワンウインドウ完結を基本とする現行DAWのUIに対応し辛くなってきました。縦並びにもう一台増やすか、もしくはそろそろうちも4kモニタを導入すべきか。悩みどころですね…。

さてさて、それでは今秋における参加作品を纏めていきましょうか!



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■ゲーム


Little Goody Two Shoes / AstralShift


一部のBGMを担当。
※制作継続中




海外のインディーズゲーム制作チームである『AstralShift』さんが、現在進行系で製作中のゲームです。私はオッカさん
マミュッカ)のご紹介により、本作のBGM制作をお手伝いする運びとなりました。

作品の制作は順調であり、近くにはデモ版のリリース等も予定しているとの事。制作の進捗は上記プラットフォーム及びTwitterページ双方で確認する事ができるので、気になる方は是非チェックしてみて下さいね。

私が担当したBGMのひとつを聴く事ができる動画がTwitter上に公開されておりましたので、こちらにも貼っておきます!





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■ボーカルミックス


ヤンキーボーイ・ヤンキーガール ≪cover≫ - 男女6人合唱


ボーカルミックスを担当。

作詞、作編曲:トーマ イラスト:朔たろ



トーマ氏によるアグレッシブで痛烈なナンバー『ヤンキーボーイ・ヤンキーガール』の、上記6名による歌ってみたコラボ動画です。私の担当はボーカルミックスという事で、つまりは所謂「ミックス氏」ってやつですね!

今回お話をくださったのは、以前には楽曲提供を行った経緯もある鶏子さん。ちょうど夏〜秋の境目で手があいていた事もあり、じゃあやってみるか!という事でお請けしました。ファンクロックの体裁がある一方で現代的なニュアンスの強い楽曲性にマッチする様、タイミングや或いはピッチ感等諸々に気を配りつつ、各々の個性がしっかり活きる様な形を目指しました。

スタイリッシュなイラストや動画演出も相まって、めっちゃイイ感じに仕上がっていると思います。是非観てみて!



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■同人楽曲
(第7回博麗神社秋季例大祭 - 10/18)


人恋し秋の日の祭り
-TABLETALK ROLE PLAY IN TOHO 19- / 天秤亭

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tr.05「KapPadlock」の編曲、ギター演奏を担当。

Original : 神々が恋した幻想郷・芥川龍之介の河童 〜 Candid Friend / 上海アリス幻樂団  
作詞:ららい 歌唱:冬乃桜



初東方曲です!モチーフとなる楽曲は上記の通り、『神々が恋した幻想郷』『芥川龍之介の河童 〜 Candid Friend』の2つ。楽曲中の大部分は前者を基調に、間奏部分やDメロ部分等において、部分的に後者旋律を用いています。

東方曲にはそれこそSTG全盛期の、アップテンポかつ非常にメロディアスなゲームBGMの趣があります。ゲームBGMの在り方が様変わりして久しい昨今においても尚、「俺のルーツはコナミ矩形波倶楽部なんだ!」と言い張る私にとってそれはもう、感慨深い程に共感出来るものです。旋律やコード感は無論のこと、例えば転調や或いは細かなシーケンスフレーズによって齎される絶妙な雰囲気を、手元のシーケンス上にも高い鮮度で取り込みたい…いうなれば楽曲リアレンジにおける命題ともいえる部分に、真っ向から取り組んだ1曲です。

そして冬乃桜さん!歌って戴くのは実に今回が初となります。とても伸びやかかつポップス然とした声色の持ち主で、上記の様な楽曲性においてまさに相性バツグンでした。本楽曲にはロングトーンが多いので、ボーカルさんのお声によってはそこが要因で破綻しかねないんですよ。ロングトーンはまじでむずい!ですが桜さんの歌唱はあまりに自然なもので、ミキシング時にはそうした念など忘れ去っていました。気持ちよく伸ばせるって素晴らしい…!!


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■同人楽曲
(M3 2020秋 - 10/25)


Baby Romantica / 藍月なくる×まめこ

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tr.05「深淵Amnesia」の作編曲、ギター演奏を担当。

作詞:まめこ 歌唱:藍月なくる・まめこ


藍月なくるさんとまめこさんのお二方による、めっちゃ尊いデュエット企画です。私の担当曲においてもまさに、お二人のデュエットが聴けちゃいます。

ミキシングにかかっている段階でひとつ、私は心に決めた事があります。「エロい歌詞をお願いする際には、絶対まめこさんに声を掛けよう!」です。本楽曲の歌詞はフレーズに対する言葉の相性がとても良く、歌い映え&聴き映え感が限凸しており、かつめっちゃエロいんですよ。天才やなと思いましたね。いやぁ、すごいな!しかし常々思うんですが、男性よりも女性が書く歌詞のほうがエロいのって…おっと誰かきたようd

この楽曲におけるストリングス比重は、私の、従来のアレンジメントにおけるそれよりも更に高いものになっています。その上で通常のポピュラー音楽的手法をガン無視したダイナミクス重視っぷりであったり、或いは低域の使い方であったり等、アレンジ/ミックスにおける数多の例外をあえて許容していくといったスタンスで取り組んでいます。長く続くラウドネス(音圧)至上主義への私的なアンチテーゼ、ですかね!

「なくるさんのボーカルは感情の琴線に触れるものだ」と、以前どこかで書いた覚えがあります。で、今回のこの曲って上述の通りエロいわけなんですよ。しかもマミュッカから電波曲までこなすまめこさんが相方とあっては、これはもうASMRしかないんじゃないか…とか思ったりもしたわけなんですが流石にそれはやめておきました。次回がもしあったらちょっと考えたい…かも?



さよなら、モラトリアム。/ ハッカドロップ。(紗智)

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tr.04「踴ルAutomaton」の作詞、作編曲、ギター演奏を担当。

歌唱:紗智


ハッカドロップ。6枚目のアルバムは、コケティッシュかつどことなく退廃味を帯びた雰囲気が特徴的な作品に仕上がっています。そんな中での私の担当楽曲は『退廃味』担当です!

こちらもいうなればゴシック的流れを汲む楽曲となります。といっても私の「ゴシック」は所謂V系等において定義されるそれとは少々異なるもので、総じて私っぽいといえばもう間違いないかなと。エレクトロ系のリズム隊やシンセ音色群等を主体に、刺さるようにタイトな音づくりを目指して全編構築しています。

作詞も私です!「呪われた自動人形」に蹂躙される様を書いています。中二病患者たる、こうしたテーマの楽曲において喜んで作業を進めている私ですが、とはいえ中二病を患っているのみでは、語彙力を蓄えることまでは出来ないんですよ。ということで作詞面においても力をつけるべく、最近は結構本読んだりもします。音に埋もれるのも悪くないですが、言葉に埋もれるというのもまたよきかなと。

紗智さんはアルバム中tr.02及びtr.05において聴いてとれる様な、ガーリィでふわりとした雰囲気がすごく得意な歌い手さんだと、私はこれまで認識していたんですよ。ところが今回の私の楽曲ってふわりとはしていませんよね?それを歌って戴く事でどういった歌唱になるか楽しみにしていました。頂戴したテイクは意外にもパワフルといいますかロック的な表現が随所にみられ、「おお、これはすごいな!」と思いましたね。天性の感覚でしょうか?



SYUWARI*NATUIRO / liqueurprime(もちこまめ)

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tr.03「Liquo-liquo Radio」の作詞、作編曲、ギター演奏を担当。
※クロスフェード試聴は24日公開予定

歌唱&語り:もちこまめ


リアルではもうだいぶ寒い昨今ですが、本企画のテーマはなんと、夏です!イラストも楽曲も、特設サイト上紹介文に至るまで、夏感ぶっちぎりでお届けします。出遅れたのか、或いは約1年分の先読みなのか…なんだかそういうふわっとしたところ、すごくもちこまめさんっぽくていいなあと思います。

ということで、夏気分まで遡って私も参加しました。担当楽曲はなんとラジオ番組的構成となっています!パーソナリティの「MCもちこまめ」と、マスコット的存在「DJめるる」の2人?が夏のヒットソングを流しつつ、リスナーからのお便りに答えたりしながら番組を進行していく…そんな様子を1曲の中にぎゅっと凝縮しました。楽曲紹介やお便りをハイテンションに捌いていくもちこまめさんとめるる…。

楽曲はですね、「夏のヒットソング」という事で、名だたる名曲をちょっとパロったような感じの曲が揃い踏みなんですよ。かつ、サビ部分ではもちこまめさんの『持ち曲』が聴けちゃったりと、なかなかにディープな内容になっています。作詞はすべて私なんですが、特にヒットソングパートにおけるアレさ加減はなかなかのものだと自負します。「汗臭い」とか「虫刺され」とか、歌詞のワードとしては実に稀有なんじゃないかと。

各曲毎に歌唱表現を工夫するもちこまめさんの対応力及び演技力にも是非注目してくださいね。総じてめっちゃ楽しい楽曲に仕上がっているんじゃないかなと!



ユリイカニア / うたのは(小鳥遊まこ)

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tr.01「インフェクション」の作作編曲、ギター演奏を担当。
※SoundClound試聴上ではラストトラックとなります。

作詞、歌唱:小鳥遊まこ


お馴染み、まこさんです。制作においてまず提示されたテーマは『侵蝕』。これを受け「普通の楽曲を書いても面白くないやろ!」と考えてしまったが為、今回も前衛的な曲調で攻めています。まこさんのもとでは本当に色々やれますね!

先ず楽曲の特徴として挙げたいのは、幾度となく伴う、突如としたテンポチェンジ。楽曲の節々において、それに至る切欠や前触れもなく、突如としてそのタイミングはやってきます。それありきでの盛り上げ方やポップス的体裁上での聴かせ方に多少苦労したものの、確固たる形として纏め上げる事が出来るのはやはり、まこさん歌唱の懐の深さあってのものです。

彼女のボーカルはパワー感こそ控えめなものの、それを補って余りあるだけの別要素があるんですよ。例えば揺れの速い、まるでロータリーをかましたハモンドオルガンの様なビブラートであったり、或いは一般的な女性キーレンジを逸したハイ&ロートーンであったり。だからロック系の様な激しい曲調にも決して負けませんし、同時にバラードの様にスローな曲調もより豊かになります。素晴らしいことだ!

なお上述のテンポチェンジも伴いつつ、この楽曲の基調となるのはあくまでもDnB的なリズム感です。最近わりと4つ打ちが多めなんですけど、こっちはこっちで割と好きなんで機会あればもっとやりたいですね。でもこの体裁って案外とベースを動かしづらい(というか、動かしすぎてしまうと雰囲気が薄れる)側面があるので、毎度音づくりには苦労するんですけどね…!


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今回は以上となります。それではよろしくです!
posted by 塚越雄一朗 at 22:08| Comment(0) | 塚越情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年06月28日

祝!サマポケRB発売☆

るなちだよ(=゚ω゚=)

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6月26日、Keyさんの新作『Summer Pockets REFLECTION BLUE』が発売となりました!
おめでとうございますどんどんぱふぱふー☆
サマポケRBでは、前回に引き続きボーカルを担当しています。

■新挿入歌「夏の砂時計」
作詞:魁
作曲:水月 陵
ボーカル:水谷瑠奈

しっとりと、かつ壮大なバラードに仕上がりました!
ゲーム中では色んなところで聴けるようですので、シナリオや演出込みで耳を澄ましてゲームプレイしていただけると嬉しいです。
私もどこで流れるかな〜ってわくわく楽しみに、ゲームプレイしたいと思います。

また、追加BGMのコーラスも1曲担当しました。
ラヴァラヴァピンポン♪って流れてきたらじっくり聴いてみてください笑。

その他、サマポケ無印から特に変更はありませんが、
挿入歌「羽のゆりかご」
BGMコーラス「さま〜あばんちゅ〜る」
声優「恵」役
上記は引き続き登場しますよ〜。
そして前回の記事でも紹介しましたが、塚越も主題歌「アスタロア」の編曲で参加していますのであわせてよろしくお願いします!

それではみなさん、この夏はサマポケと一緒に、楽しく過ごしていきましょうヽ(=゚ω゚=)ノ
posted by 水谷瑠奈 at 19:21| Comment(0) | 水谷情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年05月30日

塚越の2020夏まとめ


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どうも、塚越です!
コロナの煽りを受け、あらゆるイベントが中止・延期になりました。夏コミは勿論のこと、KeyさんとこのKSL2020もやはり。直近ではアニサマ2020延期が公式にアナウンスされましたね。

去る25日に緊急事態宣言は解除されたものの、今尚テレワークを継続している企業があったり、各お店の営業時間が短縮されたままであったり、或いはいまだ社会全体に自粛ムードが漂っていたりと、コロナに伴う異常事態が収束するまでには至らない…といった今時分です。

そんな最中で発表・公開が先延ばしになってしまった楽曲も複数ありつつ、今回こうして無事「夏まとめ」記事をUP出来る事が有難いなあと感じます。ではいってみましょうか!


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■商業作品(全年齢)


Summer Pockets REFLECTION BLUE / Key
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テーマソング「アスタロア」編曲及びギター演奏を担当。

作詞:魁 作曲:折戸伸治 歌唱:鈴木このみ

2018年6月19日に発売となったADV「Summer Pockets」の系譜である新作、『Summer Pockets REFLECTION BLUE』のテーマソングです。既に各楽曲配信サイトにてフルverが販売されています!


■OPムービー(「アスタロア」Short Ver.)


'00年代感といいましょうか、どことなく懐かしさの漂う本楽曲のサウンドイメージは折戸さんにより、ラフの段階から既に打ち出されていました。これを受け私は、そのイメージを強く推し進め、かつOPとして相応しいだけのアグレッシブさや、或いは本作らしい"夏"感を与えるべくアレンジを行いました。

鈴木このみさんの歌唱は(周知の通り)力強い中にも繊細さが伴うもので、大幅な抑揚を有す本楽曲に、更に大きなうねりを齎しています。畳み掛ける様に歌い上げるサビ旋律などまさに、押し寄せる波さながらに…!

そして何を隠そう本作のいちファンである私自身、楽曲中で紡がれている言葉のひとつひとつが実に気になるところです(なお今回は編曲者という立場上、物語に関わるプロット等は一切受け取っていません)。つきましては発売予定日である6/29を新鮮な気持ちで迎える為、この記事のUPをもちまして私は、本楽曲の制作陣である旨をいったん忘れておこうと考えます。よし、忘れたぞ!!!

なお本作においては水谷も挿入歌等の歌唱担当として参加していますが、その旨については後日、きっと水谷本人が書いてくれるかと。期待しましょう!



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■商業作品(成人向、碓氷悠一朗として)

月の彼方で逢いましょう SweetSummerRainbow
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挿入歌「Nostalgic Treasure」、
及びイメージソング「でんじゃらすきゅーとはっかーレインちゃん 佐倉雨音ver.」
双方の作編曲及びギター演奏を担当。

「Nostalgic Treasure」
作詞:白矢たつき 歌唱:Luna
「でんじゃらすきゅーとはっかーレインちゃん 佐倉雨音ver.」
作詞:白矢たつき 歌唱:佐倉雨音(CV.くすはらゆい)


昨年6/28に発売され好評を博した「月の彼方で逢いましょう(略称:つきかな)」のアフターストーリー版である本作、作中の登場人物である佐倉雨音ちゃんにスポットをあて、物語が展開されます。また、同時発売となったCD『月の彼方で逢いましょう SweetSummerRainbow Vocal & VoiceDrama Collection』内にて、両楽曲のフルverが収録されています。

「Nostalgic Treasure」はテンポ速めのポップロックナンバーであり、疾走感の伴うビートや、ダウンチューニングベースで重めのギターバッキング等にのせ、Lunaが雨音ちゃんの心情を歌い上げます。ともすればしっとりした雰囲気で組み立てるのもアリなナンバーでしたが、前作の雨音ルートED曲であった「After Rain」における曲調等も反映し、この形に。

■「Nostalgic Treasure」Short Ver.


「でんじゃらすきゅーとはっかーレインちゃん 佐倉雨音ver.」は旧作においてLunaが歌唱したオリジナルバージョンの形そのままに、雨音ちゃんのcvであるくすはらゆいさんのボーカルを新録したものです。よって今回の私の担当はミキシングのみということですね。電波曲である本楽曲はメイン以外にも「ハモリ」「合いの手」「コーラス」「セリフ」といった多くのパートが存在しますが、今回はすべてくすはらさんがご担当されています!

■「でんじゃらすきゅーとはっかーレインちゃん 佐倉雨音ver.」Short Ver.




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■同人作品


Ambivalen¢e / Sennzai
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tr.01「生誕アンビバレンス」の作編曲、ギター演奏を担当。

作詞:結崎有理 歌唱:Sennzai&Sennzai

Sennzaiさんといえばその類まれなる歌唱力に定評のある歌い手さんですが、なんと本アルバムにおいては一人二役、つまり二通りの声色を見事に演じ切っています。私が担当する「生誕アンビバレンス」は、『本来のSennzaiさん』と『幼いSennzaiさん』によるデュエット曲という事で、制作当初よりどの様な仕上がりになるのか、私自身とても楽しみにしていました。

『幼いSennzaiさん』は、俗にいうロリボイス的なニュアンスとは一線を画す、例えるならばボーイソプラノ(=変声期前の少年が歌うソプラノ)的な雰囲気があるなと感じます。よって非常に純粋といいますか無垢な印象を有しており、そしてその印象は本楽曲の歌詞における、自らを諭す様な言葉の数々と実にうまく調和し、とても深遠な物語性を思わせるものへと昇華しているなあと。

定かな記憶ではありませんが、女性が声楽的な発生法を駆使し続けた場合に、そういった(変声期前の少年の様な)声帯へと変容するケースがあると昔聞いた覚えがあります。いや、まじであやふやな記憶なので鵜呑みにしないでくださいねw Sennzaiさんがどういった経緯でその歌唱力を得るに至ったのか私は存じ上げませんが、二色の声をミキシングしている最中にふとそんな話を思い出しました。

楽曲のほうは(恐らく)非常に私らしいイントロフレーズから始まり、緩急をつけたヒラウタ部分を経て4つ打ちビート主体のサビへと繋がってゆく、展開性に富んだ形になっています。恐らく1,2年くらい前の私であればこういったテイストの楽曲はエレクトロな音づくりを主体に纏めたものと思いますが、このところはなんだかその辺りの趣向が若干薄れたというか、気分的に少しアコーティック寄りなんですよ。本楽曲のドラムスはリズムボックス系のキックやハットと生ドラムシミュとのハイブリッドなんですが、そういった部分がここ最近のマイブームだったりします。


Secret Rose Garden / 葉月ゆら
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tr.02「Werewolf」の作編曲、ギター演奏を担当。

作詞・歌唱:葉月ゆら

おなじみ葉月さんです!今回も「ゴシック」というテーマのもと、あらゆるベクトルの楽曲が目白押しとなっています。そんな中にあり、メタル系の曲調で攻めた今回の担当曲「Werewolf」は、OPを経て1曲目という立ち位置にありながら随分異彩を放っていたなと、今改めてクロスフェードデモを聴いていて思いましたね。

「メタル」と一口にいってもメロディックなものからハードコアやデスまでそれはもう色々ありますが、私個人としては概ねすべて好きだったりします。とはいえ私は学生時代をパンク系(メロコア系)バンドマン(なおドラマー)として過ごしたので、ミュージシャンとしてメタルに深々と染まった経緯というのはないに等しいのですが。

本楽曲は北欧メタル的な雰囲気をモチーフとしており、それにあたり拍子も3/4(もしくは6/8)基調ということで、字面上では若干特殊なリズムで構成されているという事になります。ですがその特殊感が全然ない…!?それというのも恐らく、スラッシュビートの懐の深さというか、むしろ1拍内にキックとスネアアタック双方が収まり切ってしまう圧縮感によるところなのかなあと。この辺りはちょっと新たな発見でしたね。

「北欧」ベースの楽曲を提示した事で葉月さんは歌詞内容を入念に精査されていたご様子でした。結果として編み出された「Werewolf(=狼男)」というイメージと、それを擁す物語性とは楽曲にとてもマッチしており、正直頭が上がらないですね…葉月さんは本当にすごいと思います。歌唱においてはサビ末尾のフレーズの歌い上げ方などになんだかめっちゃメタルっぽさがあり大好きですw


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今回は以上となります。それではよろしくです!
posted by 塚越雄一朗 at 22:47| Comment(0) | 日々の出来事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年02月27日

塚越の2020春まとめ

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どうも、塚越です!
作業とアイスボーンPC版とを往復しているうちに、世間はコロナやら或いはコロナやらで大変なことになっていますね。困ったものです。

そんな最中ではありますが、2020春の参加作品纏め、いってみましょうか!


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■M3-2020春(3/1)作品



Cherry Melody / 葉月ゆら

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tr.06「鉱石メロディ」のゲスト歌唱、作編曲、ギター演奏を担当。
歌唱:葉月ゆら&塚越雄一朗(NanosizeMir) 作詞:葉月ゆら

今回のゆらさんアルバムはゴシック要素から少し離れ、バラエティ豊かなポップソングを集めたものとなっています。そんな中での私の楽曲は、ゆらさんのもとでは実に初となるボーカルジャズトラックです。かつ、なんとデュエットソングでもあります!久々に歌ってきましたよ。

当記事を上げるにあたり事前にゆらさんブログを拝見致しましたので、そちらへのリンクを貼っておきますね。


本楽曲の主旋律のリズム感はなかなかトリッキーで難しめなんですが、ゆらさんの順能力は本当に素晴らしいです。今回はゆらさんが先録りで、それにあわせる形で私のVoを収録するという形をとっているのですが、上述の通り優秀なゆらさんに対し私はなにかとルーズに歌いがちなもので、自らのタイミング音痴を痛感することに…。ですがゆらさんVoの特徴の一つであるスタッカートめなフレージングは私のそれとも案外と相性が良いというか、オクターブ下であったり或いは下ハモであったりする私のVoを上手く引っ張ってくれる形になっており、その辺りは総じて、本楽曲特有の歯切れ良さから成るグルーヴ感の、主たる構築材料になっているかと考えます。

音作りについて、本来こういったアレンジメントであればウワモノとして用いるインストはやはりブラスが最適解なんでしょうが、今回はあえてのストリングスアレンジとなっています。で、いざやってみるとこれが悪くない…!なんでしょう、ディズニー曲的な風合いがでて、またそれがこの曲には良く合っているなと自負する次第。

ジャズ系の楽曲は比較的得意ではありつつ、そもそもやる機会が少ない事から(主にはアレンジ上の観点において)手探りになる事が多いというのが常です。しかし様々な面において、先につながる発見が多い楽曲でした。ちなみに余談、水谷は本楽曲をえらく気に入った様ですw よって次のアルバム曲あたりでNanosizeMir初のジャズトラックが収録される可能性がでてきましたよ。



黄昏町ビルディング / 後藤ハルキ(A little bit)

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tr.02「Party up!」の作編曲、ギター演奏を担当。
作詞&歌唱:後藤ハルキ

今回の私の担当はディスコティックなトラックとなっています。といってもそこはハルキさん、EDMやトランスとかっていうんではなく、所謂ファンク/ソウル系の雰囲気を有すものとして、アダルティに、かつお洒落に纏めています。EW&F的な、そんな感じです!

打ち込みブラスって案外、いやむしろ案外以上に難しいんですよ。無論音源によりけり&楽曲にもよりけりではあるんですが、普通に鳴らすのみではなかなか有機的には聴こえてこないことが多くて。なんですが特にこの楽曲の場合、オケのトップを飾るブラスに格好がついていないと話になりません!なので音づくりにせよ、或いはフレーズそのものにせよ…あらゆる観点から、ブラスをブラス然とさせる為の工夫をしています。聴いて戴く上では、そんな部分にもちょっぴりお耳を傾けて戴けると嬉しいですね。

さてさて。ハルキさんのもとでは比較的アコースティックな質感の楽曲を制作する事が多いですから、ボーカルの処理などについてもやはり自然派というか、ハルキ自身の持ち味を充分に活かす為のミキシングを従来は心がける事が多いんですよ。ですが今回は楽曲性上、ダブリングしたり、ところによりケロケロボイスにしたりとちょっと"遊んで"みました。細かな話になりますが、挿しているリバーブなんかも少し違うんですよ。従来のハルキさんテイストから逸脱するとまではいきませんが、いつもとはちょっぴり異なる雰囲気をお楽しみ戴ければと!



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■DL販売作品



Elis' Dogma / 棗いつき

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tr.06「Checkmate」の作詞、作編曲、ギター演奏を担当。
歌唱:棗いつき

メインを歌って戴くのは初となる棗いつきさん、今回は『チェス』をモチーフとした作品との事。私の担当楽曲は「キング」がテーマです!

今回は作詞も担当するという事で内容について悩んだのですが、お話戴いた際の「Checkmateというタイトル」「既に勝敗が決した上での清々しさ」といったファクターと、更には『キング』という存在とその存在感等を踏まえ、この内容で書き上げてみました。ゆきすぎた表現についてある程度は自重しつつ、しかし王を王たらしめるに足る言葉を紡いでゆく…本楽曲の作詞作業はそんな雰囲気で進めましたね。

楽曲は速めの4つ打ちビートをベースに展開してゆきます。ですが「ハデ」とか「カッコいい」というよりは、作品の幕引きに相応しい壮大さや雄大さであったり、或いは美しさであったりといったものを重要視しており、総じてエンディング曲然としたものになっているのではと自負します。またその性質上展開性に富んでおり、5:30弱という(比較的)長尺の中で様々な局面を有します。多分ですが割と”私っぽい”感じに纏まっているのではないかと。

いつきさんのVoは安定感抜群でしたね…!メイン歌唱におけるストレートかつ美しく、そしてある側面においては可愛らしいともいえるボーカルワークは聴く者の琴線に強く訴えかけるものであり、一方でコーラスワークにおける力強い表現は、楽曲に一層のスケール感を齎してくれました。…念の為述べておきますけど、これ一切のお世辞成分含みませんからね?w ガチでうまいんですよ。すごいと思います。

なお本作品はもともと春M3-2020あわせで制作されたものなんですが、いつきさんは当該イベントへの参加を見合わせ、作品をダウンロード販売する予定である事をTwitterで述べておられます。そのツイート貼っておきますね!




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■同人以外



Always Bee Happy! / クイーンハニー

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表題曲「Always Bee Happy!」の作編曲、ギター演奏を担当。
歌唱:クイーンハニー 作詞:らいね
バイオリン演奏:Yurine コーラスサポート:水谷瑠奈(NanosizeMir)
レコーディング協力:Nasoundra Palace Studio
ディレクター:田中

クイーンハニーさんというとっても頑張り屋さんなVTuberがおりまして、本楽曲は彼女主体で行った『3Dの体でオリジナルソングMVを作りたい!プロジェクト』というクラウドファンディング企画によって生まれるものです。私は作編曲担当として参加しています。

まだ上記クレジット情報がプロジェクトページ上で公開されたのみですので、現段階で私から多くを語る事はできません。ですが先立っては一言、ハニーさんは本当に頑張り屋さんですね!なにかを成そうとする意欲であったり、或いは一曲のかける情熱であったり…私的にも色々と刺激になりました。

本件についてはまた追って告知します。続報を待て!

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今回は以上となります。
実は他にも告知できなくもない事柄が(水谷も含め)あるのですが、まだちょっと時期尚早かなという事で今回は控えておきましょう。

しかしコロナウィルスに纏わる騒動の着地点が見えない昨今、イベ関連についても各々様々な動きがみられますね。つきましては皆様、お身体にはくれぐれもご自愛くださいませ。私も気をつける!
posted by 塚越雄一朗 at 23:09| Comment(0) | 日々の出来事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年12月26日

塚越の2019冬まとめ

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やあどうも、塚越です。
今回は冬コミあわせの参加作品を中心に、更には10月末の秋M3からこれまでの間に手掛けた複数件も含め一挙にまとめていきます。とその前に!


冬コミ(C97)4日目(12/31)、スペースNo.『西J-21a』「ビューティーカルテット」スペースにてナノ旧作すこし置いて貰ってます!
委託作品はこちら。


いずれも持ち込みは少数となりますので、予めご容赦くださいませね。
増税したが価格据え置きだぜ!いまのところはな!



よし、それではいきましょう。

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■冬コミ作品以外



No more sweet / liqueurprime(もちこまめ×鳴紗)

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tr.03「きゃっきゃうふふなパジャマパーティー」の作詞・作編曲及びギター演奏を担当。
歌唱:もちこまめ&鳴紗


当アルバムはネット音楽イベント『APOLLO10』あわせのものでした。今後はこういった機会も増えるのかもしれませんね〜。なお現在は上記リンクよりいつでもDL購入することができます。

歌詞内容は、おおまかに説明すると「夜にひっそりとパジャマパーティーをはじめる2人だったが、次第にわちゃわちゃと盛り上がってしまい…」というもの。この流れに沿い、楽曲も前半はスイングジャズ調、後半は8ビートのロックポップ調という二面的展開でどんどん盛り上がってゆきます。総じてミュージカル曲のようなつくりとなっており、(かねてより述べてきた通り)その辺りはまさに私の得意どころというか、腕のみせどころというか。ともあれはりきって制作した楽曲でしたね!

お二人のボーカルは、もちこまめさん=はって歌うタイプ、鳴紗さん=ブレーシーなタイプということである種対照的でありながらも、実に息がピッタリ。ユニゾン部分のリンク度なども抜群で、正直私のもとでの歌処理がらくちんでしたw 息が合うって素敵!



Sprouting Dreams / MEM project

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tr.07「Fairy Land」の作編曲及びギター演奏を担当。
作詞:丘野塔也 歌唱:
天宮もなか(天野聡美) 朝比奈ひな(音羽里奏)
月岡みかん(大石歩佳) 柏崎こぐま(優音)

アルバムリリース(11/29)の旨は前回の記事でお伝えした通りですが、その際楽曲の紹介は控えましたので、今回また改めてご紹介。公式アカウントにて歌詞つき動画がアップロードされていますので、こちらにも貼っておきますね!



楽曲は多少の電波味を帯びつつもそれに傾倒しない、メロディックなダンスポップです。いやこの場合、ひとこと「アイドルポップ」でOKかもしれませんね。Aメロ部分はラップ(?)調になっていたり、節々に寸劇パートが存在していたりと、なかなかに豊かな展開性を有します。私的なお気に入りポイントはサビ部分における4人の「おっかけ」フレーズ!サビにおいても『4人ちゃんといるんだよ』というアピールをしつつ、量感を伴って盛り上げる為にはどうすればよいかと考えた末に導き出したのがこれでしたね。

丘野さんによる言葉の紡ぎ方がすごく特徴的(ex.胸元にミルクの匂い抱き 夢と恋に活きている etc...)かつ言葉の響きがよく、これはすごいなあ、いい味でてるなあと思いながら制作にあたっていた記憶があります。実際、本件では作家兼ディレクターとして尽力してくださった旧VA竹下氏宛にラインで、「歌詞めっちゃいい(のでご本人に伝えてください)」などと述べたログが残っています。



PRECIOUS DAYS / ななひら(ADV『じんるいのみなさまへ / 日本一ソフトウェア)』テーマソング)

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表題曲「PRECIOUS DAYS」の作編曲及びギター演奏を担当。
作詞:植木直敬、らいね 歌唱:ななひら

本楽曲も以前一度告知しましたね!この度フルサイズ版がめでたく各楽曲配信サイトよりリリースされましたので、もういちどご紹介。

やさしいタッチのダンスポップ調である本楽曲においてとても重要な点がひとつ。それは『素のななひら歌唱がしっかり(しっとり)聴けちゃう』ということなんです。ななひらさんといえば電波系楽曲を数多く担当されていらっしゃいますが、こんな歌唱もできるんだぞと、そしてそれがまたとても素敵なんだぞと。そんなところをアピールすることに一役買えたら、それはとっても嬉しいなって。

ちなみにフルサイズ版作成にあたり、(ゲーム内にも収録された)ショートサイズ版に対しちょっとミキシングアプローチをかえています。大まかにいえばショートサイズ版はラウドネス優先、フルサイズ版は分離感や聴きやすさ優先といったところでしょうか。この楽曲の制作前後に私は、以前自ら『星ノ唄ミックス』と称していた、だいぶ特殊なミキシング手法の焼き直しといいますかブラッシュアップについて試行錯誤しだしており。そんな側面が本フルサイズ版にも含まれています。


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■冬コミ作品



Gemini Syndrome / La prière(棗いつき×藍月なくる×nayuta)

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tr.03「君よ」の作詞・作編曲及びギター演奏を担当。
メイン歌唱:藍月なくる コーラス:棗いつき/nayuta

棗いつきさん、nayutaさん、藍月なくるさんというお三方による、めっちゃ豪華な合同企画となっています。上述の通り私の楽曲においてはメイン歌唱をなくるさんが担当されており、これは実に初のことです。ありがたや!しかしご縁というのは実に不思議なものでなんと今回、なくるさん関連は2曲あるんですよ(もう一曲については下段でご紹介)。

楽曲はゴシックな風合いを有すダンスポップ調…いや、ポップと云い切ってしまうと語弊がありそうな、とにかくにもシリアスなものです。例えばコーラスまわり等、部分的にアカデミックな作曲手法をかじりつつ、全体的には私個人の感性を頼りに、創作的な(といいますか個性的な)展開を有す楽曲として纏め上げています。前述の通り4つ打ちダンスビートが基調ですが、ストリングス隊や或いはコーラスの比重が高いことも相まって、どちらかといえばシンフォニックな側面の強い楽曲といいそうです。

メイン歌詞は本作品のテーマである「ふたご座神話」の一部をもとにしたもので、こちらもシリアスさをだす為に全編古語調で纏めています。対してコーラス歌詞はすべて造語であり、この造語の紡ぎ方はNanosizeMirで培った手法がベースとなります。総じて私らしい楽曲だなあと自ら思いますね。



Stellalude / Risa Yuzuki

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tr.03「夢みるMilky Way」の作編曲及びギター演奏を担当。
歌詞:Risa Yuzuki 歌唱:Risa Yuzuki & 藍月なくる

Risa Yuzuki(柚木梨沙)さんこと「ゆずりさ」さんによる1stアルバムとなります。お初です、ゆずりささん!かつ私の担当曲は(上段で述べた通り)藍月なくるさんとのデュットとなっているのですが、実はこの楽曲、当初はゆずりささんのソロ曲だったんですよ。作詞過程においてデュエット曲として再編されたという経緯があります。

楽曲は明るくポップでかつキュートなアニソン・キャラソン調。企画当初に「ピチカート音色を効果的に用いた音づくりを」という発案があり、これこそ本楽曲が生まれる原動力であったと云えそうです。ウワモノとしてストリングスをフィーチャーし、ピチカートセクションとレガートセクションとを頻繁に切り替えつつ楽曲に展開性をもたせるという意匠のもと、本楽曲のアレンジは成り立っています。

アルバム収録曲は実にバリエーション豊かで、その中でゆずりささんの様々な側面が聴いてとれます。底知れぬ可能性をお持ちですよね。もし次があったら、ちょっと難しめの曲を書いてみたいなぁなどと考えてみたり。とはいえこの曲も簡単ではないですけど…!なくるさんもまた本当に上手くかつ印象的というか感傷に訴えかける感じの声色の持ち主で、そんな素晴らしい歌い手さんのもとで楽曲を書くことができるのは幸せだなあと感じます。



Tødestrieb / Seardrop(Sennzai)

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tr.06「VICTIM」の作編曲及びギター演奏を担当。
歌詞:Sennzai 歌唱:Sennzai

今回のSennzaiさんのアルバムテーマは「侵蝕」とのこと。私的にこのお話を最初に伺った際、咄嗟に思い浮かべたのは『バイオハザード』だったんですよね(あまりご存知ない方:ウィルスに侵され人がゾンビ化するといった体のホラーゲームシリーズです)。ただ結果的にはそれを想起させるというのとはまた少し異なる形の楽曲として仕上がったんですが、それはあくまでもこの世界線での話で、もしかしたらすごくホラーっぽい曲を書いていた世界線もまたあるかもしれません。いや、話が収拾つかなくなりそうなのでこのへんで自重しますね。

さてさて、そんな(?)私の担当楽曲は、ストリングス刻みをフィーチャーしたシンフォニックかつ重い雰囲気のものです。この冬はコーラスの存在感や或いは処理にひと工夫入れているものが多いんですが、この「VICTIM」はその筆頭といいますか、もうコーラスありきって感じの楽曲構成になっていますね。サビ頭なんてコーラスフレーズこそがメインですし。

この楽曲におけるSennzaiさんによるボーカルは表現豊かかつ所々おどろおどろしいと云えそうな程に鬼気迫るものです。余談ですが歌処理時にボイチャ経由でSennzaiさんのお声を聴いたるなちの第一声は「ビブすげえ!」でした。ビブすげえ!そんな彼女(Sennzaiさんのほう)のテイクに負けぬ様、楽曲もだいぶ個性的なものになっているのではと考えます。


Fluorite / 葉月ゆら

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tr.02「雪の森の孤毒姫 〜Fluoriteの祈り〜」の作編曲を担当。
歌詞:葉月ゆら 歌唱:葉月ゆら

今回のゆらさん作品は、この「Fluorite」と、下段にてご紹介する「Tanzanite」とで対になっています。所謂『白・黒』ってやつですね(なおこちらは白)。2枚組とかではなく、それぞれ独立した作品として頒布されますので予めご注意!

さて、こちらにおける私の担当曲はトランスポップです!といっても平常私がよくやる「トランス調のビートやシンセにエレキギターなどを絡めポップスとして仕上げたもの」とは一線を画す、どちらかといえば純然としたトランスに近い音づくりで今回纏めています。比較的ダンス系楽曲の少ないこの冬における異端枠ともいえそうですね。ご企画にあわせた美しい旋律を書く事を命題とし、それに対し邪魔にならない、上手くフォローしてけるようなアレンジメントを心掛けた末のこの形でした。

これまでの「白・黒」作品同様、楽曲の一部を双方で共有する形になっているのですが、今回の2曲間における共有どころは主に『白の間奏フレーズ=黒のサビフレーズ」です!…などと書ききってしまうと少しネタバレ感もでてきますが、それでもなお双方を聴いた上で恐らく気付きを得られる様な捻り方になっているので、2枚共手にとって戴く場合は是非その辺りにも注目して戴けると嬉しいです。


Tanzanite / 葉月ゆら

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tr.02毒祓いの羊 〜Tanzaniteの生贄〜」の作編曲及びギター演奏を担当。
歌詞:葉月ゆら 歌唱:葉月ゆら

そしてこちらが『黒』たる作品「Tanzanite」です!

比較的重めのロック系楽曲として纏めています。Aメロの大部分をルートCのオンコードで引っ張るんですが、このCのパワーコードは6弦開放で鳴らしているのでつまりドロップCチューニングってやつですか。うちのメインギター(シェクターのヘルレイザーエクストリーム)は元々そういう重めの音づくりに対応する個体ではあるんですが、ここまで下げるとなると流石に普通の弦だとヤバイので、この楽曲の為にヘビーゲージ(太い弦)に張り替えましたよ。なお年末までの間にもう1,2曲程ヘビーロック案件が控えているので、それが終わるまでこいつはこのままにしておきましょう。

メインフレーズ含め、サビにおけるビート感といいますか音符割について結構悩んだんですよね。現状の形は幾つか試行錯誤した中でも比較的不安定めなもので、それもまた面白かろうとチョイスしつつ、最終的にはうまくねじ伏せて安定的に聴かせる為にドラムスだけは4つ打ち気味に鳴らすという落とし所になっています。この楽曲に関してはAメロのビート感などもまた極めて不安定なもので、ある意味それこそが(音づくり上の)テーマというか個性といってもいいかもしれないですね。いずれにせよ普段あまりやらない事を試みた、(私的に)挑戦的な楽曲となっています。



美獣−bijou− / ビューティーカルテット

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・tr.07「つかもうぜ!ゴールデンボール〜やさしくね〜」の
 作編曲及びギター演奏を担当
歌詞:L&C.B 歌唱:ビューティーカルテット with Sexy Voicy Guy達

・tr.01「美獣・萬carat*〜ビューティーカルテットのテーマ〜」の
 アオリみたいなやつを「MC.Tsukagoshi」として担当
歌詞:L&C.B 歌唱:ビューティーカルテット feat. MC Tsukagoshi

・更にるなちこと水谷瑠奈の(自称)クローン(??)
 『トゥルービューティー』がtr.04「TT・トゥルー」の
 リード歌唱、及びtr.01、tr.06、tr.07の歌唱を担当。
tr.04:作編曲:ねぎとろ 歌:トゥルー・ビューティー
tr.06:作編曲:七誌 歌:ビューティーカルテット


最後にこちらの作品です!これはですねぇ…なんなのこれ…なにをどう説明したらいいんだよ!誰か教えてくれw えええっと、まあようはあれですね、平たくいっちゃえば下世話なやつですね。うん。あとブログの横幅せますぎんよ〜。今後広げておこう…。

えーと、ひとまず私の担当曲について書きましょうか。タイトル「つかもうぜ!ゴールデンボール〜やさしくね〜」から恐らく連想して戴けるであろう楽曲の、パロディなのか、或いはそうでもないのかというギリギリのラインを攻めました。そのつもりです!しかし雰囲気だすの結構大変でしたよ。ドラムス(特にスネア)の感じなどは云わずもがな、シンセ音色などについても、普段まったく使わないFMシンセなどを引っ張りだしてみたり、そこでまた操作やら扱いが全然わからん…となっていたり。

で、すべてのボーカルテイクが我が手元に届き、やっと完成した!という段階で既に今月半ばという事で、この時点で本来(プレス納期的に)アウトよりのアウトなんですが、しかしアルバム全体でみればまだ部分的に作業が残っていたりして、最終的には歌唱担当の一人でもあるうんちゃらビューティーさん(もう誰がどれなのかわかってない)がプレス業者に泣きつき、〆を伸ばしてもらってなんとかいけた…!みたいな。いやぁ、完成してよかったよ!とにかく面白いんで是非きいてくださいね!

最後にるなちのクローンだかなんだからしき『トゥルービューティー』さんからコメント預かっています。

みんな✌︎('ω')✌︎きいてね

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今回は以上となります。それでは皆様よろしゅう!そしてどうかよいお年を!!
posted by 塚越雄一朗 at 21:24| Comment(0) | 日々の出来事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする